健脚コース
岩菅山周遊

心配していたお天気も午前中は何とかもちそうな予報です。下りは樹林帯を歩くようなので、雨が落ちないうちに今回唯一の難所?山頂直下のガレ場をサッサと登ってしまいましょう。昨日は下り口の一ノ瀬バス停に何とか4時までに着くように、ロープウェイやゴンドラの始発時間を問い合わせたり、湯田中の温泉宿にお迎えの有無を問い合わせたり、入念に(シツコイとも言う)打ち合わせ。その結果、とりあえず8時に志賀高原ロープウェイの駅前でガイドさんと待ち合わせです。

東館山山頂ホテルに朝食を30分ほど早くお願いし、早々とロープウェイ駅に着くと、既に本日のガイドさん、倉田ガイドがお待ちでした。8:20 始発のロープウェイに乗って先ずは発哺温泉へ。ここで東館ゴンドラに乗り換えて、アッと言う間に標高2030m 東館山山頂に到着です。文明の利器はスゴイですねぇ。

ゴンドラからは妙高や斑尾、そして上越方面が臨め、南側にはお池めぐりコースのハイライト大沼池が見渡せ、そして眼下のゲレンデにはニッコウキスゲがまるで黄色の絨毯のように咲いています。

9:00 出発前の元気な姿を写真に撮り、東館山高山植物園を抜けて、登山口のある寺子屋ゲレンデへと向かいます。ニッコウキスゲに加え、珍しいヒカリゴケもありますが、今日は岩菅山登山口ちょっと光り方が少なく、妖しさに欠けるようです。

山頂からの連絡ルートで寺子屋ゲレンデに出てきたら、クワッドリフトに沿ってゲレンデ登りです。毎回ボヤきますが、ゲレンデっちゅうのは滑り降りるもので、歩いて上がるものではありまへん。9:30 ようやくリフト降り場に着きました。振り返れば信濃五山の一部が雲の合間に見え隠れしています。因みに信濃五山とは「ま・み・く・と・い」。つまり、斑尾・妙高・黒姫・戸隠・飯綱の頭文字を繋げて、「ま・み・く・と・い」です。はい、覚えましたね。

5分程休憩して、登山口から寺子屋山山頂を目指します。最初から丸太の階段で寝起きの足にガツンと来ますが、20分ほどで寺子屋山の山頂に到着です。山頂と言っても、登山道の途中と言う感じで、倉田ガイドに三角点を教えてもらわ全貌を現す岩菅山なければ、知らずに通過してしまいそうな、可哀そうな山頂です。

写真も撮らず、可哀そうな寺子屋山頂を通過。10:00 赤石山から横手山へ通じる道との分岐に出ます。この辺りはまだ木々に囲まれてあまり展望は良くありません。でも、横がダメなら上があります。

倉田ガイドに面白い雲が見えますよと言われ、空を見上げれば、ちぎった綿のような雲がポカリと浮かんでいるその上で、刷毛でなぞったような薄い雲が風にどんどん流されています。下から見ると同じような高さに見えますが、実際はけっこうな高度差で雲が浮かんでいるんですね。

更に横がダメなら下もあります。足元にはゴゼンタチバナがあちこちで花をつけていました。薄曇りだった空も、上空の稜線歩き風で陽がパ〜っと射して来ました。せめて山頂までもってちょーだい!10:20 急に視界が開けて岩菅山が前方にその全貌を現します。いんやぁ〜、まだまだ遠いわぁ。でも、せっかくなのでそのお姿をバックに写真を一枚。ついでにちょっと休憩です。

ここからは眺めの良い稜線歩きが続きます。左手には焼額山、右下の斜面は魚野川源流の原生林が広がります。この原生林のどこかで、昨日のクマさん一族も生活しているのでしょう。

登山道は岩菅山へ一直線ではなく、少し迂回しているようで、行く手に見える岩菅山も正面から側面、そしてまた正面と姿を変えます。空はすっかり晴れて、遠く榛名山もうっすらと見えて来ました。倉田ガイドいわく、ここからようやく登山道だそうな。もう充分歩いてますけど・・。

岩菅山山頂11:28 ノッキリに到着。ここで再び休憩です。元々池めぐりコース希望だったのに、写真で見た稜線歩きがしたくて岩菅山コースに鞍替えしたメンバーが、これで満足したのでここで待っていると弱気な発言をし、折角来たのだから、、と倉田ガイドに励まされる場面も展開されます。結局、行ける所まで行ってみようということになり、全員でノッキリを出発。今回最大にして唯一の難所、ガレ場の登りに突入です。

今まで良いお天気だったのに、核心に来て空模様が怪しくなってきます。降るな〜降るな〜と念じたものの、とうとうポツポツと雨粒が落ちて来ました。悪い事にその勢いは増すばかり。仕方なく雨具の登場です。着ると暑いんよねぇ。雨具で身を固め、ガレ場を黙々と登ります。12:10 雨霧で真っ白の、岩菅山山頂に到着です。なぁ〜んも見えへんやん。それでも、雨が小止みになって来ました。お弁当を食べている内に、霧も晴れてくるでしょう。

中間点それぞれ座る位置を決めかねてウロウロしていると、先程の弱気なメンバーが上がって来て、結局全員が登頂とあいなりました、いや、メデタイ。そうこうする内に霧も晴れ、写真を撮ってそろそろ下山しようかと言う頃には、またまた陽も射して来ます。12:50 バスの時間もあるので、下山口の一ノ瀬に向けて出発です。雨で濡れたガレ場を慎重に下り、13:15 いったんノッキリに到着。ここでサウナスーツの雨具を脱ぎましょう。

ここからは樹林帯の中、緩やかな道を下ります。13:50 「岩菅山中間点」の看板がある地点でちょっと休憩。地図を見ながら後どの位かなぁ〜と確認します。

お向かいの稜線上には、寺子屋ゲレンデのリフト小屋が小さく見えます。あらまぁ、あそこからグルっと歩いて来たんですねぇ。よう、歩いたわぁ。

底清水でお水汲みその内水音が段々と大きく聞こえてきます。再び木の階段を下ると、14:35 アライタ沢の畔に到着です。とうとうと流れる沢の水は冷たく、一休みにはうってつけ。山頂から下りる時は、4時のバスに間に合うかな〜という感じでしたが、ここまで一気に下りたせいか、この時間なら余裕です。・・と、油断したのがいけなかった。

アライタ沢からはあっちのお花、こっちのお花に気をとられ、ノッキリから同行している知らない方?にお礼代わりと植生や緑色凝灰岩の説明をして頂き、とどめは知る人ぞ知る底清水でのお水汲み。一人一人のボトルに岩からしみ出る美味しい水を汲んでいる内に、貯金していた時間がアッと言う間になくなっています。

ちょっと急ぎましょうと早足になって、一ノ瀬の車道に出た途端、向こうからバスがやって来ました。ギリギリセーフ!殆ど貸切り状態のバスにホッと腰を下ろし、間に合いましたねぇと倉田ガイドに言えばにこやかに一言、「プロですから」。はい、プロの技をしっかり拝見させて頂きました。15分ほどで蓮池バス停に到着。ここでお世話になった倉田ガイドとはお別れです。ホテルに荷物を取りに戻り、タクシーを待つ間ロビーでビールを一杯、ぷはぁ〜。

ちょっと雨にも降られましたがまずまずのお天気で、全員で山頂を踏み、雄大な展望と数知れないお花も見られ、スキー場とは別の顔の志賀高原を見直した1日でした。

さて、後輩の野島ガイドによるお池めぐり組はどうだったかな?

 今日のお時間
9:30 寺子屋ゲレンデ登山口 − 9:40 寺子屋山 −10:00 赤石山分岐 −11:28 ノッキリ −12:10 岩菅山 12:50 −13:15 ノッキリ 13:25 −13:50 中間点 −14:35 アライタ沢 −14:50 底清水 −15:59 一ノ瀬バス停 

 今日のお風呂    湯田中温泉 よろづや 湯楽庵
         泉質: ナトリウム-塩化物・硫酸塩温泉(弱アルカリ性低張性高温泉)
         効能: 疲労回復、関節炎、神経痛、腰痛、湿疹、美肌等

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