第2日目
雄山から別山乗越へ

風の音で目が覚めた人も居るくらい、夜明け前から天気は荒れ気味。窓を開ければ雨こそ降ってないものの霧であたり一面濡れています。朝食は6:30からと言われ、5:30に起きて顔を洗い部屋でのんびりしていたら、ドアを叩かれ並んだ方が良いとの事。廊下に出てみてビックリ、既に食堂から長蛇の列。並んでいる間にも1Fから2Fからどんどんと人が加わり、一体何人泊まっていたのでしょう?食事中も天候は快復しそうになく、隣の団体さんも様子見で、場合によっては行き先を端折るような事をガイドさんが伝えています。

前夜、7:00出発と聞いてたので準備万端整えて玄関に行ってみると、誰も来ていません。隣の部屋を覗くと8:00出発になったからと、着替えた姿で何やらくつろいでいます。朝食後も予定通り出発と洩れ聞いていたので、これは確認しないと・・と男性陣の部屋に行くと、何とリーダーはしっかり掛け布団までかけてお休み中。結局間をとって、7:30出発です。ザックは小屋に置いて空身で雄山を往復し、その後縦走は諦めて一旦室堂まで下り、そこから今日のお泊り所「雷鳥荘」へ行くことに。天候次第ではそこから空身で近くの山へ・・という予定に大幅変更です。残念ですが、強風の稜線歩きはちょっと心配ですからね。

一の越山荘前でさて、何はともあれ、雄山までは雨ニモ負ケズ、風ニモ負ケズ、気合を入れて参りましょう。出発前の1枚、気合が入っているでしょうか。ちょっと顔引きつってます?他のグループもどんどん目の前のガレ場を上がって行きます。後塵を拝するのは我が会の沽券にかかわるので、7:40 さぁ、風の中を勇躍出発です。

イキナリ急な坂で、おまけに大小の石がゴロゴロ続き、足下を確かめつつ上から石が落ちてこないか、下に石を落としてないか、気を使いながら登っていきます。時折り突風が吹くと吹き飛ばされないよう大きい岩に張り付いたり、風に背を向けて踏ん張ったりしてやり過ごします。

8:00 大きな岩が門柱のように立っている二ノ越を少し過ぎた所で最初の休憩です。こんなお天気にもかかわらず、たくさんの人が通過して行きます。さて、ヨッコラショと腰を上げ、三ノ越を過ぎてようやく坂が緩やかになり、少し開けた所に出て振り仰げば、目的地雄山神社が視界に入って来ます。先ほど休んだので、ここは呼吸を整える程度で先に進みます。又もや、急登が現れジグザグと1本道を、各々が各々のペースで歩くこと30分、雄山神社に到着です。

雄山神社ゆっくりと上がって来た人を待って写真を・・と思いますが、待てよ、ここはまだ2992m、なんや、3000m越えてないやん!ここまで来たからには3000m峰踏まねば意味ないじゃん、、という訳で山頂である峰本社(3003m)まで、勢いで登ってしまいましょう。上る人、下る人行き交いながら峰本社の小祠にお参りして戻って来た所で、記念写真です。15分ほどガスが切れるのを待ちますが、狭い神社前にどんどん人が上がってきて、その内ポンと押し出されて転げ落ちないうちに、下山開始です。

ミドリガ池ミクリガ池35分程で一ノ越山荘到着。ザックをピックアップし、ずっしりと背中に重みを感じながら室堂平へと下りて行きます。室堂山荘の前を通って、ミドリガ池・ミクリガ池の間を抜け、みどりが池温泉の脇を通って、エンマ台の休憩広場へ。晴れていれば、ここから山崎カールがよく見えるらしいのですが、今日は真っ白の霧に包まれています。

エンマ台から雷鳥平リンドウ池の向こうに雷鳥荘が見えるのですが、道が巻いていてそう簡単には辿り着けないようになっています。濡れて滑りやすい石畳みを慎重に下り、手の届きそうで届かない雷鳥荘に11:30 ようやく到着です。

天候のこと、夢にまで見た剣の姿を一目見たいという思い、諸々のことを考え、午後からは少しでも晴れる事を期待して、別山乗越へ行ける所まで行ってみようということになり、一ノ越山荘で作ってもらったお弁当を部屋でいただいて、12:00 雷鳥荘出発です。

雷鳥沢の設計雷鳥荘を出ると、延々と雷鳥平まで階段を下りて行きます。帰りがこわ〜い・・。キャンプ場の中を抜け、浄土川に架かる橋を渡り、左側、雷鳥沢方面へ進むとすぐに大きな雪渓が現れます。

これを横切って尾根への登り口へ。くねくねと曲がる登山道の右手にも雪渓が現れたり消えたりしますが、朝一番で強風の中を雄山往復して来た足にはちょっと負担がかかります。12:45 雪渓を見ながらとりあえず一休み。遅れて登って来たグループを待って、先に休憩してた組が出発。この辺りからA班、B班、C班に別れ、ここも分岐の無い1本道なので、自分のペースで上がって行くことにします。

雷鳥沢30分程歩いてから、A班再び休憩。見下ろせば遥か向こうに雷鳥平、雷鳥荘が見渡せ、ここまで上がって来たんだなあ〜という、高度感が身に沁みます。が、先はまだまだ長いのだ!C班2名はどうも、最初の休憩地点から少し上がった所で、待機中のようです。

雷鳥坂に入っても、相変わらずの急登に、段々と休憩の間隔が短くなり、13:40 又もやちょっとお休み。恐らくあともう少しで、剣御前小屋も見えるハズですが、下りのことを考えると体力的にも引き返した方が良いと判断した2名が、ここでリタイア。ここまで上がって来ただけで十分満足と言って、ゆっくりゆっくり降りて行くのを背中で見送り(?)ながら、先に進みます。

休憩していた、雨具に身を固め大きなザックを背負っているグループに話を聞くと、朝同じ様に雄山に登り、その後ここまで縦走して来られたとか。「風ひどくなかったでしたか?」の問いに「強かったけど、危険な状態でなかった」とのお返事。こちらが縦走を変更して一旦室堂に下りてから登り返して来たと言うと、「又、登ってきたんですか!」と驚かれてしまいました。

剣御前小屋ここで、よその登山者のありがた〜い一言。「そこに雷鳥居ますよ」 えっ、どこどこと彼女の指差す方を見ると、いました、いました、お花畑の中につがいの雷鳥。2日連続雷鳥を見られるなんて、まぁ、ラッキー!「昨日も浄土山で親子、見ましたよ。」と伝えると、この方達は何度か遭遇したものの、つがいばっかりだったそうで大層羨ましがられ、ちょっと鼻たかだ〜かです。

良い気分で先に進むと、ようやく頭上に剣御前小屋が見えて来ます。建物が見えると何となくホッとするもので、ひたすら小屋との距離を縮めて14:00 別山乗越(2750m)に到着です。

本来なら、ここで目前に剣岳の雄姿を眺められるハズなのですが、今は霧に包まれて何も見えません。その内、ポツリポツリと雨も落ちてきます。小屋の300円のカップ汁粉に後ろ髪引かれる思いの人や、「生ビール500エン、生ビール500エン」と念仏のように唱えるリーダーの声をよそに、サッサと記念写真を撮って下りる事にしましょう。

夕日の大日岳下り始めると、雨が本格的に降り出しますが、その内あがって来て15:10 雷鳥平に着く頃には、雲の切れ間からウッスラ薄日も射してきます。雷鳥沢のキャンプ場から先程の恐怖の階段を上がる途中にベンチがあり、そこで待機組、引き返し組と合流です。その頃には、降りて来た別山乗越にかかる霧も晴れ、山頂の建物も見え隠れしています。「ホラホラ、さっきの剣御前小屋が見える」と喜ぶそばからリーダーのありがた〜い一言。「あれはトイレや」。そう、確かに小屋の前には立派なトイレ小屋がありましたっけ。

雷鳥荘残照の剣岳に戻り、お風呂に入って夕食を待っている間に、山にかかる雲が取り払われ、夕焼けに赤く染まる大日岳や、残照の剣岳が姿を現します。

最後に、ようやく雄大な眺めを満喫できて、足は疲れているけれど気分は上々のうちに、2日目が暮れていきます。



  







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