憧れの谷川岳
序章

3年越しの熱い気持ちがようやく実を結び、遠路はるばるやって来ました、念願の谷川岳!

朝も早よから大阪を発ち、馴染みのない上越新幹線に乗り継いでお昼に上毛高原駅に到着。待っていたタクシーに分乗して本日のお宿 土合・山の家に向かいます。山の家では、昔の谷川登山の雰囲気を味わいたいと、夜行に乗って長岡経由で土合駅に降り立ち、そのまま直接来られたメンバーがお待ちのハズです。土合駅は新清水トンネル建設にあわせ下り線が地下駅となり、462段の階段+143mの連絡通路+更に24段の階段を上がらないと改札口に出られないという、通称モグラ駅。今や、車で移動する山屋さんに代わり、鉄道オタクの方々に愛されている駅となっています。

このメンバーは上り線で到着した為、わざわざ下り線ホームまで降りて又上がってきたという、実に奇特な(物好きとも言う)お方であります。12:50 そのメンバーとも無事合流して山の家にチェック・イン。通常は2時からしか部屋に入れないそうですが、今日は用意が出来てるので・・という事でお部屋に案内してもらいます。女性9名は12畳のお部屋を2部屋続きで、なんと合せて24畳敷きの広々とした部屋。男性5名は8畳と4畳半の2部屋をあてがわれ、とりあえず8畳に5人が入り一休み。う〜ん、ちょっと暑苦しいですかな(むさ苦しいとのコメントもあり)。

マチガ沢お茶とお茶うけ菓子で一息ついたら、明日の登山口を確認がてら一ノ倉沢見物に出かけましょう。13:30 飲み物とカメラだけを持って山の家を出発です。先ずは国道291号線を歩いて湯檜曽橋を渡り、Bコース・Cコースが使う谷川ロープウェイへ向かいます。

途中、谷川遭難者慰霊の碑がある広場を通りますが、そこには統計を始めてから現在までの遭難者の氏名が刻まれています。エベレストを抜いて世界第一位の遭難者数記録を保持しているとか。その多くがこれから行く一ノ倉沢でのクライミングの遭難によるもので、「魔の山」の謂われでもあります。

14:00 ロープウェイ駅を通過。B・Cコース参加者は切符売場等を確認します。そのまま登山指導センターの前で流れる水を一口頂きます。う〜、冷たくておいしいぃ〜!明日はここで水を汲もうっと。ついでに登山届けの用紙も手に入れて先に一ノ倉案内板進みます。20分ほどでマチガ沢に到着。Aコースはここから登ります。入口を確かめ、下から見上げるマチガ沢の雪渓を眺めたら、更に奥へと進みましょう。

歩いている間にも何台かの車に追い越されます。一応ここはまだ国道291号線なんですね。14:40 いよいよ一ノ倉沢の壁が視界に入ってきました。衝立岩の名前に代表されるように、多くの岩壁が目の前に厳然と立ち塞がります。国道291号線もここで舗装が途切れます。

これまでの舗装道路歩きで少々お疲れ気味であったリーダーの目が、一気にらんらんと輝き出しました。岩場になると俄然張り切るクライマー魂が蘇って来たのでしょうか、他の観光客が案内板辺りで見上げているのを尻目に、どんどん沢の奥に一ノ倉沢向かって進んで行きます。

つられて他のメンバーも奥へ。この壁に挑むかつてのクライマー達も通ったと思われる、その同じ石を踏みしめます。近付けば近付くほど、取り囲む岩壁が絶対的な威圧感でこちらを見下ろしています。おりしも夕陽が雲間から射し込み、丁度衝立岩の上から一筋の光が雪渓辺りを照らし、まるで後光が射しているよう。その厳しくも美しい風景をバックに記念写真です。

名残惜しいですが、山の家の夕食時間も迫って来ています。そろそろ引き揚げましょう。遠ざかる一ノ倉沢を背に、来た道を戻ります。往復3時間の舗装道路歩きに一山歩いた疲労感を覚え、これだけ見たらもう満足、今回の目的は済んだんちゃうと思うくらい、すっかり一ノ倉沢に圧倒された帰り道です。

しかし、折角来たのだからそんな弱気ではいけません。明日はいよいよ谷川岳に登ります。

 今日のお時間
土合・山の家 13:30 − 14:00 谷川岳ロープウェイ・どあい駅 −14:20 マチガ沢 − 14:40 一ノ倉沢 15:25 − 17:00 山の家

 今日のお風呂    土合・山の家 (宿泊者のみ)
         泉質: H2O
         効能: 入れるだけでありがたい


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