日本百景
三段峡

今年は全国的に紅葉が遅く、直前までチェックしていた紅葉情報でも三段峡はまだ青葉マーク。残念ながら今回は単なる滝めぐりかな〜と思いつつも、久々の中国地方の山行きでワクワク遠足気分でバスに乗り込みます。予定よりちょっと遅れて8:20 宝塚から発車。中国道はあいも変わらずガラ空き状態です。距離から計算して大体5時間ほど掛かるかと思われましたが、うま〜くぶっ飛ばすドライバーさんのお陰で、途中2回の休憩にもかかわらず、12:30には三段峡に到着!1時間の余裕が出来ました。

三段峡正面入口廃線になったJR可部線 三段峡駅の跡地に建つ交流広場の、枕木が並べられたテラスでお弁当タイムです。曇りがちだった空からとうとう雨粒が落ちて来ました。最初ポツポツだったのがその内驟雨と化し、建物の軒の下に移動してランチタイム続行です。まぁ、今日は遊歩道の散策コースなので、傘をさしてのんびり歩きましょう。

予想外に早く着いたので、当初の予定を変更し正面入口から最奥の三段の滝まで一気に歩きます。13:00 お土産やさんが並ぶ正面入口から出発です。店の看板娘ならぬ名物トチ餅の名入りの服を着た看板犬の頭をなで、旅館や料亭の間を縫って進むと、「三段峡」の大きな案内板が出てきます。ここからいよいよ渓谷沿いの遊歩道となります。

遊歩道散策マップを手に、次々と現れる滝や岩を眺めながら遊歩道を進みます。長淵、姉妹滝と来て次に来るのが、遊歩道脇の赤滝。水が赤いのではなく下の岩を覆っている藻(珪藻類という微生物)の影響で赤くなっているのだとか。見事に赤い色をしています。

そう言えば、夏の雪渓などで時々雪が赤く見える事がありますが、これも赤い藻(バクテリア)ではないかと言う説があるとか。アカユキとかアカシボとか呼ぶそうな。興味のある方は、北海道大学低温科学研究所のHPをご覧下さい。「やまゆ会」豆情報でした。

赤滝を過ぎた辺りから、「黒淵渡船乗場まで○○m」の案内板が出て来ます。水上から見る切り立った絶壁も魅力的ですが、有料という事でパス。そのまま遊歩道を行きます。

黒淵14:00 反対側の船着場である、黒淵荘に着きます。黒淵荘へ行くには渓谷にかかる吊り橋を渡らなければいけません。今日は特に黒淵荘には用がありませんが、記念に吊り橋の真ん中で記念撮影です。最大重量は20名位まで大丈夫らしいですが、10名でも同じ場所に立っていると、何となく橋がたわんでいるように見える・・。この時は分かりませんでしたが、なんや恐ろしやぁ〜。

橋の中央から見上げる風景は、河童橋から見る穂高の雰囲気をちょっと彷彿とさせます。橋の袂にはバイオトイレなるトイレがあり、ここでしばしトイレ休憩です。微生物による分解作業にはある程度の温度も必要で、各トイレの脇には温度に加え使用者数がデジタルで表示されるという、チョー科学的なトイレ棟です。

遊歩道ゆっくり休んだら、先に進みましょう。奥の方になると道幅も狭くなって来ますが、渓谷沿い側にも特に柵などなく、縁石も申し訳程度の高さしかありません。紅葉真っ盛りの時期は大勢の人が歩くようですが、すれ違い時に押し出されてしまう人なんて居ないんやろか〜。今日みたいに傘をさしていると、余計に心配になります。

工事中で仮橋になっている南峰橋の両端には、誘導する警備員さんがお一人ずつ立っています。こんな奥での誘導も大変ですねぇ。渡り終えた所で、どちらまでと聞かれ、正面から入って三段滝まで行くというと、「正解!」とのお答え。はい、ありがとうございます。で、何が「正解」なん?? 

更に行くと、岩を手掘りでくりぬいた洞を通り抜けます。閉鎖されてしまった、上高地入口の旧釜トンネルみたいですね。

三段滝15:05 水梨の駐車場に到着です。既にお迎えのバスが停まっています。三段滝はここから25分位なのでバスに荷物を置いて行きましょう。もう十分歩いたから、バスでお留守番していると言うメンバーを、せっかくここまで来たのだから・・とお連れするからには、ガッカリするような景色だったら許さへんで〜、三段滝。

で、15:40 辿り着きました、三段滝。紅葉はまだ上の方で止まっていて、滝を縁取る紅葉と滝の、「錦と水のコントラスト」は残念ながら見られませんでしたが、ドォドォと響く水音と飛沫をあげて流れる滝はさすが三段峡一番の見所、見応えがあります。みなさん、駐車場で断念しないで良かった、良かった。

滝をバックに記念写真を撮ったらバスが待つ駐車場に戻りましょう。今日のお宿は深入山の山腹にある「いこいの村ひろしま」。雇用保険の資金で運営されている施設「いこいの村グループ」の一つです。

今晩は奮発して「茸会席」です。一人用の小さな七輪で様々な茸を炙り、その他にも茸尽くし・山菜尽くしで色々なお料理が出て来て食べきれないほど。比婆山の「けんみんの森」同様、公共の宿というのも侮れません。部屋に戻ればちゃんとお布団が敷いてあり、主婦にとっては上げ膳据え膳だけでもと〜っても贅沢な気分になれるというものです。

三段滝の前で明日は広島県最高峰「恐羅漢山」を歩きます。三段峡より標高が高い分紅葉への期待も高まります。打ち合わせと称する(反省会とも呼ぶ)二次会で軽く盛り上がったら、期待を胸に、茸をお腹一杯に・・眠りにつきます。




 今日のお時間
13:00 三段峡正面口 − 14:00 黒淵 14:10 − 15:05 水梨駐車場 15:10 − 15:40 三段滝 − 16:30 水梨駐車場

 今日のお風呂   「いこいの村ひろしま」 
        泉質: セラミック温泉
        効能: 腰痛、肩こり、関節痛、足腰の冷え、筋肉痛、血行不良


 恐羅漢山へいく

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