迷走再び
天台山

今日の集合場所は、阪急池田駅「西の」バス乗り場。これが駅からずいぶんと離れていて遭難未遂者約5名。改札口から連絡通路があるのですが、頭上の表示を辿っていくと、これが途中で一瞬切れるんですね。で、何やら駅ビ磨崖仏分岐ルの渡り廊下のような所に出ますが、ここで弱気になって右側の出口へ行ってはいけません。ここを強気で突っ切るとまた表示が出てきます。ここまで来ればOK、階段を下りたらバスターミナルです。「西」ではないバス乗り場に出て迷ってしまったメンバーが続出。うっ、悪い予感が・・・。

それでも、何とかバスの出発時間までには全員生還し、ガラ空きのバスで平野BSへと向かいます。途中、帰りに寄るかもしれない伏尾温泉を車中より指差し確認。9:25 平野BSに到着しました。バスを降りると肌に当たる風が、涼しく感じられます。9:35 身支度を整えたら、小さな橋を渡って法輪寺へ向かう参道を上がります。参道と言っても特に鳥居や灯篭があるわけでもなく、普通の山道を辿り、途中で車道に出ると、右手に川尻北の谷磨崖仏→の標識があります。ちょっと寄ってみましょう。

9:55 ガイドブックには、100mの大岩に掘られているとあるので、かなり大きな磨崖仏を想像しながら、案内に従いガードレールが切れている所から下りて行きます。もっとずっと谷に下りるのかと思いきや、「これ、違うの?」という声に振り返ると、、ちっちゃ!!おっと、失礼、なんとも可愛らしい磨崖仏が車道のすぐ下にありました。

磨崖仏と不動明王碑1548年に造立されたという、左に不動明王、右に地蔵尊の2体の磨崖仏です。約460年前に彫られたわりにはあまり摩滅もなく、一緒に彫り付けられた年月日などもうっすらとですが、読み取れる事が出来ます。

磨崖仏見学を済ませたら、先ほどの分岐まで戻って、いよいよ法輪寺へと向かいます。車道をしばらく歩くと、不動明王板碑や大きな灯篭が見え、その先の一段と高い所に法輪寺と思しきお寺が見えて来ました。

不動明王碑を過ぎて更に車道と進むと、あれ、バス停がありますよ。どうもさっき乗って来たバスの停留所のようで、それじゃ今までの歩きはなんだったんだ!?10:05 法輪寺に到着。出法輪寺の菩提樹世大黒天が奉られているお社に、丁寧にご挨拶します。樹齢千年といわれる菩提樹を探して境内をウロウロしますが、見つかりません。「これじゃない?」と見上げた樹はあまりに大きく、菩提樹のイメージが覆されますが、多分これでしょう。さすが、千年です。

天台山への登り口は、旧道が近道という事で、目印の3つ並ぶ五輪塔を探しますが、これまた見つかりません。仕方ない、遠回りだけど車道を行くかと一旦法輪寺を出て車道を行くと、んっ?確かに3つ並ぶ小さな塔があります。そこにある道標には、「妙見口←+→光明山・妙見山」とありますが、肝心の天台山の名前がありません。

ちょっと考えますが、まぁ、車道を行けば確実だろうということでこのまま車道を行きます。

天台山下30分ほどの車道歩きの末、左に「大阪環状自然歩道」の道標と、小さな天台山←の標識があり、ようやく登山口に到着です。10:50 取り付きの坂を上り植林帯の日陰で休憩。冷たいパイナップルが回ってきて、甘酸っぱい果汁が車道歩きの疲れを癒してくれます。

急な坂をちょっと上ると、なだらかな広い斜面に出てきました。そのまま道なりに進もうとすると倒木の上に、「←天台山山頂」の標識が置かれています。おっと、危うく通り過ぎる所でした。倒木からUターンして山頂方面へ行くと、アンテナ施設がありその向こう側に三角点がありました。11:15 天台山山頂に到着です。しか〜し、眺めも何もありません。その上、狭いし薄暗いしここでランチタイムと思っていましたが、先ほどの広い斜面の方がまだ開放的なので、こちらに戻ってお昼にしましょう。

分岐薄暗い植林帯ですが、所々スポットライトのように陽の光が射し込んでいる部分があり、そこを囲むようにして、お弁当タイムです。秋の特別例会やテント泊体験の番外編などの打ち合わせをしたら、12:10 下止々呂美BSへ向け延々3時間弱の下りに出発です。

12:40 けっこう大きな分岐に着きました。とりあえずは吉川峠へ向かいますので、方向的にはときわ台なのですが、なんかビミョーに地名が書き換えられています。「」ぎわ台?妙見「」? コラ、こんな事をしたのは山本か!?反省せ〜よ!

ときわ台に向けてひたすら歩き、13:15 ちょっと休憩です。薄暗い植林帯から雑木林になって、雰囲気的には明るくなったのですが枝葉が生い茂り、陽射しが入る分サウナ状態。涼しい木陰で汗を拭いていてふと足元を見ると、ギンリョウ草が顔を出しています。あら、珍しやと気がつけばアッチにもコッチにもあり、ここは群生地のようです。

開花にはまだちょっと早く、落ち葉を掻き分けて覗く人間さまに対し、「やめてぇ〜」と恥ずかしげに身をヨジッているようなので、写真を撮ったら落ち葉をまたかぶせておきましょう。

下りの休憩さてさて、相変わらずの目的地直前の休憩でしで、10分ほど歩けば、13:30 大きな水槽のある吉川峠に到着です。と、ここまでは順調でした。

分かり難い場所に建っている標識に従って、止々呂美方面への道を下ります。古い舗装路を歩いていたら、いきなり真上に真新しい自動車道が出てきて道が寸断されます。こんなの、地図にないよぉ〜。今までは時折「止々呂美」の案内もありましたが、ここに来て何の表示もなく、左手にある「歩行者通路」の看板が怪しげな山道へ誘います。

13:55 とりあえずここでちょっと休憩。地図を調べますが、どう見ても、この自動車道を渡らないと目的地には着けなさそうです。半信半疑で看板の道を上がって行くと、この自動車歩行者通路の看板道に出てきました。はてさて、この先の道はどないなってんねん。

反対側に又もや「歩行者通路」の看板があり、でも相変わらずこの歩行者通路はどこへ向かってるのかは、一切表示なし。不親切やな〜。かといって自動車道の左右を見てみますが、ここ以外に反対側に下りる道もなさそうなので、仕方なく「歩行者通路」に従って先に進みます。

ぐるぐる周るような道を進むと、ポンと出口に出て来ました。右手にはダンプ用の道路でしょうか、今日は鉄扉がしまってますがそこには「ここはオオタカの保護区です。驚かさないようにクラクションは鳴らさない〜」云々の注意書きが貼られています。注意書きの前に、大体オオタカの保護区で開発事業するのが、おかしいちゃうん?

出た所に車用の道路案内はありますが、「歩行者通路」の案内はプッツリと消えてしまいました。仕方なく、車用の道を歩きます。途中下止々呂美に下りれそうな道があるのですが、全て門扉が閉められ入れません。道は大きな工事現場へと通じ、14:35 ここで一旦休憩です。

犬のお散歩中の通りすがりの方にバス停の場所を聞くと、ここからあと10分くらいとのお答えで、やれやれ後10分かと安心して先に進みます。丁度その10分あまり歩くと、ありぃ、なんかタンクローリーばかり集まってる場所に出て来てしまいました。運転手さんに聞くと、「バス停?遠いよ、あの山の向こうやから・・」 え"っ、そ、そんなぁ〜、さっきは10分って言ったやないのぉ〜。詳しく道を教えてもらい、もう一度さっきの休憩場所まで戻って仕切り直しです。

更に来た道を少し戻って、R426と大きく書かれた道を渡ると、左手に広い道、右手に狭いけれど「一般道」と書かれた道がある分岐に来ました。う〜ん、どっちだ!? ここは賭けで「一般道」を選びます。正解でした。一般道を上がって見ると、左の道は又もや門扉で通行不可になっています。良かった〜。

15:25 30分程の迷走の末、ようやく下止々呂美バス停に到着です。予定していた15:34のバスに間に合いました。やれやれとザックを降ろして汗を拭いていると、さっきのタンクローリーの運転手さんが通過します。わざわざ車を停めてにこやかに、「道、分かりました?」 15時台のバスに間に合ったのも(1時間に1本しかない)、帰りに伏尾温泉に寄れるのも、伏尾温泉で鮎料理をゆっくり食べられるのも、み〜んなあなた様のお陰です。有難うございました。

 今日のお時間
平野BS 9:35−9:55 北の谷磨崖仏−10:05 法輪寺 10:20−10:50 天台山登り口−11:15 天台山 12:10−(休憩2回)−13:30 吉川峠−(休憩2回)−15:25 下止々呂美BS 

 今日のお風呂     伏尾温泉 「不死王閣」  1500円
          泉質: 天然ラジウム泉、炭酸泉
          効能: リウマチ、通風、動脈硬化、神経痛、皮膚病等

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