古道を辿る
六甲魚屋道

魚屋道はかつて、灘の港から獲れたての魚介類を有馬温泉に運んでいた道と言われ、鮮度が命のナマものを運ぶには時間が勝負とばかり、海から山に一直線に道が伸びています。本来ならスタート地点は、魚が上がる深江の浜からなのですが、今日は途中のJR甲南山手駅から歩きます。8:00 駅を出発。住宅街を抜け山手幹線を渡り、なおも住宅地の坂を上がって行くと、宮川の水路の脇からアスファルトが消え、山道らしい道に入ります。といっても、水路の反対側には斜面に瀟洒な家々が続いているので、登山道というよりは川沿いのちょっとした遊歩道といった感じです。

住宅が切れるといよいよ山道の雰囲気、と思うやいなやイキナリの急登です。歩き出して20分、堰堤の上で一休み。ここから30分程は風の無い林の中を歩き、ようやく尾根道にたどり着きます。時折り吹くかすかな風にも「あ〜、イイ風!」と歓声が上がります。尾根道でソヨと吹く風の心地よさは、汗をかきかき苦労して登って来た者にだけ与えられる感覚であって、街中で同じ風が吹いてもクーラーに慣らされた生活では、絶対分からない心地よさであり、ありがたさですね。ちょっと足を止めて汗をひと拭きした後、ロックガーデンを望む15分程歩くと「山ノ神」の石柱が現れます。祠自体は道から少し下らなくてはならず、今回は通過します。男性メンバーは「山ノ神は大事にせんとな、、」と軽く頭を下げて通過です。たいへん、良い心がけです、ハイ。

芦屋ロックガーデンが木々の合間から見え隠れすると、風吹岩も近づいてきます。9:25 風吹岩に到着。上に立ちたいのはヤマヤマですが、とりあえは岩の足下の日陰にザックを置いて、水分補給です。一息ついた所で岩の上に立てば、手前に神戸の街並みを控え、海の向こうには関空のりんくうタワーが、そして視線を移せば金剛山らしき山の姿もうっすらと見渡せます。

風吹岩ゆっくりと素晴らしい眺望を楽しみ、次の難関 七曲りに向けて出発です。

この辺りから先行組、後方組の2班に分かれて来ます。芦屋カンツリーの手前に蛇口つきの水場があり、10:10頃、先行組はそこで休憩。そのちょっと手前では先行組から別れた第2班が大きな木の根元に腰を下ろし、後方組がゆっくりと上がってくるという感じで、それぞれマイペースで歩きます。

10:40 雨ガ峠の標識を通過。本庄橋跡を過ぎて11:05 再び住吉川でしょう雨が峠か、川の流れを渉った所、七曲りへの登り口で全員到着を待ちます。

11:15 いよいよ今回最後の難所、七曲りの登りに取り付きます。七曲りというだけあって、クネクネと階段状の道を上がって行きます。そろそろお腹もすいて来る時分、登り付いたところにある一軒茶屋での、冷たいビールと美味しいお弁当を励みに、黙々と高度を稼いでいきます。

途中、5分程の休憩をはさんで、12:00 一軒茶屋に到着です。キンキンに冷えたビールや歯に凍みる冷たさのかき氷をとって、ほっとひと心地。

一軒茶屋ご主人の許可を得てお弁当をひろげます。ここで再び登場「やっぱ、夏はソーメンでしょ!」 炎天下の歩きの後に頂くこの喉越しの良さは何とも云えません。

そんなこんなで1時間程昼食タイムを過ごし、13:00 有馬温泉に向けて腰を上げます。ここで最高峰往復の予定もあったのですが、以前にも最高峰を踏んだ山行きがあったことだし、又、時間的なこともあって今回は割愛です。

魚屋道の下りは道幅も広く快適な道なのですが、30分程歩くとベンチが置いてあり、先行組は目もくれず先に進みます。後方組はといえば、「ベンチ魚屋道を下るでは休まな〜、腰掛けるためにあるんやでぇ」とばかり、無理やりお休みタイム獲得です。この辺りから再び2班ぐらいにバラケてゆっくり気ままに有馬まで下っていきます。

14:15 有馬温泉稲荷神社脇に到着です。有馬下山といえばお約束の温泉。今回はいつものグランドHではなく、神社向かいにある「かんぽの宿」\1000のお風呂で汗を流します。中途半端な時間なので食堂が使えず、大浴場の小さなロビーで缶ビールプシュッ!で一息つく中、水のボトルを持って「これ、これ」と訴える方が1名・・・。奥様よりアルコールの摂取量を厳しく言われているとかで、言いつけをちゃんと守っている事をここに証明致します。

「かんぽの宿」から温泉街を抜けたバスターミナルで解散。神鉄の駅に向かう私の横をバスがすり抜け、後ろの座席からご機嫌に手を振る先ほどの方の姿はこれを最後に、その後はどこに消えたか定かではありません。耐暑ハイクと呼ばれるこのコース、とにもかくにも暑い中、皆さん、よく歩きました。

  








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