
前夜の大雨と雷に、中止の電話が来るものと思っていた大阪にお住まいのメンバーと、今は雨降りだけど明日はどうかなぁ・・と半信半疑だった西宮以西にお住まいのメンバー、そして降水確率60%にも負けず、午後4時には決行!を宣言、その後は問答無用とばかりに携帯を切ってしまった(らしい)強気のリーダーでしたが、結果はリーダーの一人勝ち!雨対策は万全だったメンバーにとって、日焼け対策は盲点でした。
すっかり雨の上がった榛原駅からバスに乗り、天満台東2で降りて、額井岳登山口である十八(いそは)神社に向います。バス停を降りた所に案内板があり、額井岳から戒場山・山部赤人の墓へのルートや東海自然歩道が分かりやすく表示されています。バス停から新興住宅街を通り抜け、その奥にゆったりとそびえる額井岳を目指して上がりますが、ここだけの話、アスファルト舗装の道は「退屈やな〜」by
亀リーダー。
20分程で十八神社に到着。一休みしていると、サーっと一雨来ましたが、雨具や傘の用意をしている内に降り止んでしまい、空も明るくなってきます。ただやはり湿度は高く、体調に不安を覚えここでリタイアする事になったメンバーに見送られ、10:05 ようやく山道へと入ります。鬱蒼とした植林帯の中は、ソヨと吹く風もなく、前夜の雨で含んだ水分がこの暑さで蒸気となってるのか、まるでサウナ状態。大汗かいて歩くこと15分、ひとまず休憩です。喉を潤した後、昼なお暗い杉林を更に15分程進むと、額井岳へ上がる道と都祁村へ下る道との三叉路に出ます。この辺りからようやく山らしい涼やかな風が吹いて、喜んだのも束の間、ロープ付きの急登が目の前に。最後に一汗かいて10:50 ようやく山頂です。
山頂は涼しい風が吹きぬけ、水神を祀ってあるという小さな祠の後ろには、しっかりとした造りの休憩所もあり、ハンモックでも吊るしてお昼寝するには絶好の場所です。眼下には榛原の町並みが、遠く目をやれば吉野・大峰、遥か遠くには大台の山並みも霞んで見えます。爽やかな風と遥けき眺めに誘われて、ちょっと早いですがここでお昼にします。
良い気分でお昼をいただきながらフト見ると、これから向う戒場山への入り口に何やらお知らせの看板が。いわく、「倒木及び道標破損のため、通行に支障がありますので、お引き返しをお勧めします」 そんなぁ〜、ここに来てそう云われても〜、もっとはよう言うてやぁ〜。通行禁止ではないし、「風が通りぬける場所でちょっと障害物レースせなあかんだけやろ」というリーダーの言葉で先に進むことに決定。11:50 戒場山に向けて出発です。
お知らせの通り、倒木を跨いだりくぐったり、濡れた木の根や石に足を滑らせないよう、結構急な坂を慎重に下って行きます。12:40頃 戒場峠を過ぎて暗い樹林帯の中を更に進むこと20分、戒場山に到着です。山頂の展望はあまり良くありません。それより、ここに来るまでに木立の間から見えた、山麓に広がる棚田の田園風景は、「これぞ正しい日本の田舎」の姿、そのものです。
戒場山からの下りは、腰から胸の高さまでに茂った笹コギです。額井岳のお知らせが効いたか、あまり人が通らないせいでしょうか、思いきり成長した笹がようやく終わったと思う間もなく、13:30 戒長寺に到着です。

戒長寺はちょうどアジサイが真っ盛り。古い石段の両脇に、大小様々なアジサイが重たそうに咲き乱れています。山道から境内に入って来ると先ず目につく古木は、資料によれば樹齢600年のオハツキイチョウだそうで、かなり歴史のある古寺ですね。この参道の石段を降りて左側、きれいなトイレが設置されていて、暑さの中いつもより多目に水分を取っていた登山者には、大変ありがた〜い施設です。
参道入り口から東海自然歩道に合流して、道標に従って山部赤人の墓へ向います。20分程車道(と言っても車はあまり走っていません)を歩くと左手に、案内板がありその奥に五輪塔のお墓があります。厳密に言えば、「山部赤人の墓」と古来よりこの地区で伝承されているとのことですが、大和富士と呼ばれる額井岳、山麓に広がる昔からずっと変わらない田園風景、そして樹齢600年のイチョウに囲まれ、確かにここにあって不思議ではありません。そんな雰囲気のあるちょっと万葉ロマンに浸った山行きでした。