高島トレイル@
乗鞍岳

思い起こせば8年前、残雪の乗鞍岳でズボズボと雪に足を取られながら、道なき道を下りて来た光景が鮮やかに思い出されます。スキー場入口まだ営業中のゲレンデに突然登山姿の一団が山から現れ、スキーヤーの方々もさぞ驚かれたことでしょう。そして8年後の初夏、早朝6時20分、神戸を出発したバスは宝塚、茨木、北小松とメンバーを拾い、途中で寄った道の駅「藤樹の里」で近江米のお弁当を見つけ、コンビニでおにぎりを買ってしまった事を悔やむ面々を乗せ、3時間掛けてあの国境スキー場に到着します。

営業を終えた初夏のスキー場は、前回と打って変わってただの原っぱ。10:10 一抹の寂寥感を漂わせるゲレンデを上がって行きます。確か前も一番端のゲレンデだったはずと、第2ロマンスリフトに沿って上がって行きますが、実は隣の第1ロマンスリフト下の、大谷第1コースが正解だったんですねぇ。大谷第2コースをトラバースして、第1コースを上がり、リフトのメンテナンスをしているお兄さんに確認すると、確かリフト降り場にこの先に入口があるとか。はぁ〜、良かった良かった。10:35 リフト降り場で汗拭き休憩です。「1回300円でリフト動かしたら乗る?」と休憩中のお兄さんに聞かれ、そりゃもう、動かしてもらえるなら乗りまっせ。大体ゲレンデっちゅうもんは、滑り降りるもので歩いて上がるものではないんですっ!

リフト終点の奥にある、「高島トレイル入口」の標識から山道を入って行きます。最初は胸突き八丁どころか十丁はあろうかという、もう涙が出るくらいステキな道ですが、きつい坂はそう続かず、樹林帯の中を道を緩やかに上がって行きます。11:10 周囲がブナ林になった辺りでしばし休憩です。春はカタクリやイワカガミといった草花が楽しませてくれますが、この時期は木々の花が眼を和ませてくれます。

ヤマボウシとガマズミガマズミ、エゴノキ、ウツギ、ヤマボウシといった白い花が一斉に咲き誇り、ベニウツギやミツバツツジなどの紅い花はそろそろ終わりでしょうか。どうも木に咲く花は黄色や紅色といった色つきのものから咲き始め、季節が過ぎるにつれ白い花に移っていくようです。

ただ、こちらのヤマボウシは花びらの先がピンク色になってるのもあり、全体がふんわりとした桃色のヤマボウシなんて、めったにお目にかかれません。珍しいねぇ・・と感心しながら歩いていると、後ろの方で「あーっ、あったぁ〜!!」という歓声が上がります。何事かと思えば、ササユリを見つけたようです。

既に数人は気付かずに行き過ぎてしまい、残念ながら写真は撮れませんでしたが、久しぶりのササユリに長い坂道の乗鞍岳苦労も半分は吹き飛んだようです。11:30 ようやく尾根に辿り着きました。乗鞍岳北尾根です。と言っても、これで半分ほどの行程。まだまだ先は長いですよぉ、ちょっと休憩しましょうね。5分ほど休んだら、遥か彼方に見える乗鞍岳に向けて出発です。

小さなピークをいくつか越えるたびに、もう着いたかもう着いたかと期待するものの、ピークに辿り着くと、その先でまだだよ〜んと嘲笑ってるかのように聳えている乗鞍岳をみてガッカリ。離れがちな後ろを待ちながら、登っては下りを繰り返します。と、行く手になにやら建物が見えて来ました。そろそろかな。12:15 ようやく待望の乗鞍岳山頂に到着です。

登山道から一段下がった山頂には、避難小屋なのか作業小屋なのか、何だか分からないコンクリの建物が半分を占電波塔手前めています。その周囲にザックを置いて、ここでお昼にしましょう。じっとしていると、小さな虫が顔の前やお弁当周りに飛んで来ます。そろそろ虫除けスプレーを持参しないといけない季節になって来ました。360度の展望も無く、薄汚れた建物のお陰で、こういっちゃ何ですがあまり面白みの無い山頂です。13:10 記念写真を撮ったら、お風呂に向けて下りましょう。

ほんの僅かで行く手に電波塔が見えて来ました。その手前に送電施設もあります。この施設の辺りから琵琶湖方面の眺めが実に広々と壮大。道から山腹にかけては、ここで手を広げれば飛べるんじゃないか!と思えるようなイイ感じの斜面です。そしてその向こうには遠く琵琶湖がうっすらと浮かんで見えるようです。まだそんなに歩いていませんが、ここでちょっと景色眺め電波塔の休憩をしましょう。

送電施設からプラスチック製の階段梯子を2回ほど降りると、13:30 大きな電波塔とそこまで上がってくる立派な車道に着きました。今日のところはここがゴールです。地図を見ると途中から抜け道がありそうなので、入口に注意しながらしばらくは車道歩きです。

13:45 ちょっと地図を確認。どうも抜け道らしき道が見つかりません。もうしばらく車道を歩いてみましょう・・と言いつつ1時間。これといった入口も見当たらず、14:50 とうとう林道ゲートを越えてしまいました。バスの運転手さんが迎えに来てくれて本日の高島トレイルは終了です。

楽しみにしていた白谷温泉は整理券を配って、女性は30分待ちという超混雑。カラン待ちの行列はありましたが、お風呂場にすら入れないのは初めてです。ちゃっちゃと諦めていつものマキノ高原へ向かいます。こちらはいたって普通の人出。ゆっくり汗を流したら、こちらも恒例車中でのワインと美味しいアテた〜いむ!本日の運転手さんにも、「どこかコンビニに寄りますか」と言われ、聞けば前の運転手さんよりちゃんと申し送りがされているとか。恐るべし、やまゆ会の移動居酒屋です。

 本日のお時間
国境スキー場 10:10 −11:30 乗鞍岳北尾根 − 12:15 乗鞍岳 13:10 −13:30 電波塔
− 14:50 在原林道ゲート

 本日のお風呂      マキノ高原温泉 さらさ  
        泉質: アルカリ性単純温泉
        効能: 神経痛、筋肉痛、関節痛、打ち身、くじき、慢性消化器病 etc

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