今日の松尾山は、記憶するだけでも3回目。標高276mながら嵐山の喧騒を高みから見下ろせるお得な山です。今回も嵐山駅側から登って西芳寺方面へ下りるルートを歩きます。そして、嵐山と言えば鳥居本のフレンチというか、創作料理屋さん。はい、今回も既に予約済みで準備は万端、下山後のお楽しみとなっております。
11:00 それでは出発しましょう。駅から歩いて5分、京都トレイル標識No.26の、松尾山登山口です。相変わらず和英文で「ここはモンキーセンターの入口ではありません」とある注意書きを見ながら、竹林へと入って行きます。竹林を抜けて右手が開けた頃、追い越しがてら声をかけてきた方が、地元で毎日登っているという事で、道中の絶景ポイントを教えていただきます。
眼下に渡月橋やらモンキーセンター、天龍寺辺りまでの景色で感激していましたが、もう少し目線を上げるとなんと愛宕山がちょこっと頭を出しているのが見えるんですねぇ。知らんかったわぁ。しばらくお話しながら歩いていましたが、写真ばかり撮っている我々を置いて先に行かれてしまいました。
12:05 松尾山手前、山頂へ行く道と西芳寺方面へ下りる道とが交わる十字路に到着。ここまで来れば山頂はもうすぐです。道は二手に分かれますが頂上で合流するので、今日は右側の道から反時計回りに歩きます。右下に広がる渡月橋辺りの風景を見ながら歩いて行きますが、ここで大きなミス! 10分程歩けば京都トレイルNo.33の標識があり、左へ曲がる松尾山への道と、ほぼ直進の嵐山への分岐になるのですが、真っ直ぐ嵐山への道に入ってしまいました。相変わらず右下に桂川沿いの景色が広がるのですが、進むにつれ何となく川を遡っている感じはしていました。
実はこの時、もう一つのやってはいけない事、歩く速度によって3人、2人、1人の3つのグループに分かれてしまい、それぞれが結構離れてしまってたのです。間違った道に入って約20分、後ろを歩く2名から先に歩く3名の姿は見えず、ようやく見えたと思ったらこの3名も異変に気付いたのか、地図を確認しています。と、ここで1人が最後に歩いていた1名からのメールに気付きます。いわく「松尾山に着きましたが、誰もいない??」 後で分かったことですが、この方到着した時点で全員にメールしたのに、誰も気づいてませんでした。そして、当たり前のことですが、この方がNo.33の標識から正しい道へ左折しているのを、誰も見ていなかったことになります。
何はともあれ、嵐山へ向かっていた5名は来た道を辿り、13:05 No.33の標識から正しい道に入って 13:30 無事松尾山で最後の1名と合流です。本当なら十字路から20分くらいで着く山頂ですが、1時間かかってしまいました。反省点は後にして先ずはお弁当タイムです。今日はお夕飯が豪華なので、お昼は控えめにして済ませます。さて、それでは下りましょう。
最初は反時計回りのつもりでしたが、確かこちら側は少し急・・という記憶があり、更に既に1時間ほど余計に歩いていた(一人を除いて)事もあって、来た道を戻ることにします。十字路から西芳寺方面の道も階段が多かったはずなので、こちらも今日はヤメ。再び嵐山駅方面の道を下って行きます。14:45 標識No.26の登山口に戻って来ました。レストランの予約までまだ2時間ほどあるので、いったん嵐山駅まで行ってどうするか考えましょう。
では、お時間があるので、ここで今日の検証です。3回も来ているのになぜ5人も道を間違えたのでしょうか? 北アルプスで山岳遭難防止常駐隊員を13年勤めていた方が、その経験から道迷いの原因をいくつかあげていますが、その内の2つがコレ。①. 足元ばかり見て周囲を見ていない。②. グループで来ているのに、バラバラに分かれる。う~ん、今日のケースにぴったり当てはまっていますねぇ。
①については、下ばかり向いてたら標識には気付かない。いわく「『4歩』歩いたら前を見よ」
4歩はさすがに忙しいですが、とにかくこまめに周囲を見るのが肝要という事のようです。今日はおしゃべりをしていて標識に気付かなかったのですが、お花に気を取られることも多いので、特に道が分かれている所はいったんおしゃべりを止めて周囲を見回すべきでした。
②については、バラけてしまうとグループの誰かが居なくなっても、どこから見えなくなったか誰も分からないので、捜索範囲が広がり時間がかかるというもの。いわく「お願いだから一緒に歩いて!」だそうです。
今回道を間違えたのが5名でしたが、もしこれが逆で1名だけ嵐山方面へ行ってしまってたらどうでしょう。山頂で待てど暮らせど1名が来ない。誰もその姿を見てないので、嵐山に行ってしまったのか、途中で下りてしまったのか分からない。転倒や滑落で携帯に出られない状態だと、連絡も取れない危険性もあるワケで・・。歩くスピードが違うのである程度離れてしまうのは仕方ありませんが、せめて目視できる距離、もしくは叫べば聞こえる距離程度にしておかないといけませんね。
実は、真ん中の2名のグループは、No.33の分岐で標識に気付いていたのですが、よく確認せず先行グループの背中を追ってしまったのも反省の一つです。大声で「待って!」と叫べば良かったのですが、ずいぶんと離れてしまったので先行グループが止まってようやく追い付いた次第。ここでもグループがばらける弊害が出てしまいました。因みにこのNo.33の標識、3年前は手書きで十字路の位置が書き込まれていましたが、今は消されています。けっこう間違える人が多いのでしょうか。
さて、駅に戻ったものの特にする事もなく。嵐山界隈をアテもなく歩くよりとりあえず鳥居本まで行こうと、タクシーで化野の念仏寺へ。閉門ギリギリに入ってゆっくり見学している内にほど良い時間になりました。それでは、お楽しみのお食事へ参りましょう。美味しい食事に美味しいお酒を頂いて、嵐山駅に戻ってきた頃にはとっぷりと日も暮れています。闇に浮かぶホームの提灯型の灯りは、毎度のことながら幻想的です。
本日のお時間
11:00 嵐山駅 -11:05 No.26 登山口 -12:05 No.32 十字路 -13:05 No.33 分岐 -13:30 No.35 山頂 14:00 -14:45 No.26 登山口
今日のお風呂 なし