京都三山?

花園駅京都三山というと、普通京都を囲む西山・北山・東山を指しますが、本日はそれぞれの麓にある双ヶ岡、船岡山、吉田山を歩いてみようとなりました。というのも、平安京遷都の際 「三山が鎮をなす」という平城京時代からの詔に従い、この三山を結ぶラインが平安京の正殿を造営する基点になったという説があり、それなら京都発祥ともいえるこのお山をぜひ歩かねば・・となった次第です。

ただ、双ヶ岡と船岡山は近いのですが、吉田山は離れているので代わりに左大文字山を歩く予定でした。がっ、調べ三の丘ると左大文字山は眺望もなく火床は立ち入り禁止になっていると直前で判明。当日どうするか決めることにします。朝10:00 双ヶ岡最寄りの花園駅に集合して、今日のルートの再検討です。左大文字を省いて双ヶ岡から直接船岡山へ行くと、早く着きすぎて船岡温泉へ入れません。本日は船岡温泉がメインの目的でもあるので、入れないという選択はあり得ません。

では、どこへ行こうかと地図を見ていると、元々双ヶ岡から左大文字まで「きぬがけの道」を歩く予定でしたが、その途中に「衣笠山」があるではないですか。ちょっと検索してみると、往復2時間程度で山頂からの眺めも良しとあります。標高は201mですが、登山口で既に100mほどなので、標高差も大体100m。エエやないの。

三の丘という事で、本日は双ヶ岡~衣笠山~船岡山へとルート変更です。また、危険な暑さの時期なので、それぞれの登山口間はバスで移動します。では、早速双ヶ岡へ向かいましょう。因みに「双」と書いて「ならび」と読みます。「そうがおか」ではないのでご注意ください。駅から住宅街の中を歩いて登山口へ。双ヶ岡は「双」というわりにはピークが3つあり、北から順番に一の丘、二の丘、三の丘となっています。花園駅からだと南側からになるので、先ずは三の丘から歩くことになります。

10:15 登山口に到着です。横にはちょっと気付きにくいのですが、ひらがなで「さんのおか」と表示もありますね。最初は階段でえっ?と思いますが、すぐに緩やかな道となります。なにせ、三の丘の標高は78m。海から歩いてるわけではないので、階段入口で既に標高数メートルだろうから、三の丘頂上までの標高差は70mもないはず。道は地元の方が整備されているのか、所々花壇なども作られていて、とても歩きやすいです。

二の丘植えられているお花などを見ている内に、いつのまにか一の丘のピークを通り過ぎてしまったようです。あの説明板があったところが一の丘だったのかな? 10:40 気が付けば二の丘に着いてました。と言っても、二の丘も「ココが二の丘」と明確に書かれた標識はなかったように思うのですが、気が付かなかっただけでしょうか・・。、そのすぐ下の「とおみのひろば」からは、歩く予定だった左大文字山から正面に比叡山、大文字山まで見通せるようですが、木が茂っていて大文字山はちょっとムリでした。ここでちょっと休憩したら最後の一の丘へ向かいます。

一の丘下りの途中には今まで見なかったシダが群生していて、とても京都の街中の山とは思えません。下りきった十字路に道標があり、「こもれびのひろば」やら「うたのぐち」の地名と一緒に「いちがおか」もありました。ではご指示どおり一の丘方面へ進みましょう。ここからは上りとなりますが、10分もしない内に一の丘に着いてしまいます。はや。

最高地点である一の丘に「雙ヶ岡」の山頂標識と三角点がありました。この一帯古墳群でもあるようですが、研究の為発掘された後は埋め戻されたそうで、説明板がなければ古墳とは分かりませんね。山頂からは仁和寺の山門が一直線に見下ろせます。この後はあの山門まで下りて行きます。

衣笠山山頂からは道が階段と普通の道の二手に分かれます。どうせ同じ所に下りるだろうと階段を避けて普通の道を選びますが、どうも一の丘を巻くう回路のようで、すぐ横に住宅を見ながら下りてくると、金網の柵がめぐらされています。え~と、出口はどことキョロキョロしてると柵の端が切れていて外に出られました。出た所は先ほど避けた階段の道がまっすぐ下りてきていて、ご丁寧に「いちおおか」の標識もあります。下から見るとそれほど急な階段でもなく、こっちを選べば良かったかなぁ。

衣笠山頂この後は山頂から見えた仁和寺を目指して歩きます。御室の駅を通過して仁和寺前からバスで、衣笠山の登山口がある立命館大キャンパス前まで移動です。

12:00 立命館前のバス停に到着。少し戻ってきぬがさ幼稚園の脇から登山道に入ります。最初から急な階段でちょっと不安を覚えますが、その後も見事に不安が的中。延々と急登が続きます。しかも滑りやすい! 標高差もせいぜい100mのはずなのに、このキツさはなんやの!30分近く坂と格闘してようやく平らな道になったら、5分ほどで山頂です。

船岡山苦労して登って来た甲斐あって、標高200mの山ながら眺めは最高です。遠くに見える比叡山もですが、何と言っても金閣寺が真下に見えるという貴重さ。この風景をおかずに、遅くなりましたがお弁当タイムです。因みに衣笠山は龍安寺の裏山というか敷地で、ちゃんと「龍安寺」の石柱も建っています。

13:30 さて、そろそろ切り上げて船岡山へ行きましょう。あの激坂を下るのは覚悟が必要と思ったら、1人があの道の脇に歩きやすい道があったでと言うではないですか。そやったかなぁと言いつつ下り口まで来てみると、確かに道が2本あります。右が苦労して上がって来た急坂、左は落ち葉が降り積もった感じで傾斜もなだらかに見えます。

船岡温泉ほな、下りは左の道を歩いてみましょう。歩き出したら道幅もあるし滑らないしで、10分ほどであっけなく登山口に着いてしまいました。往きに比べたらウソのようです。あの上りの苦労はなんやったんや!? 宇多天皇が真夏に雪景色を見たいからと、白絹で覆ったところから「きぬがけ山」とも呼ばれる衣笠山、優雅な故事から優しい山と思っていたら、見事に裏切られました。では、再び立命館前バス停から船岡山近くへバス移動です。

バス停からちょっと歩いて、14:30 船岡山公園に到着です。先ずは山頂へ。公園内を歩いて10分、石に囲まれた三角点にトンしたら、ベンチでしばし休憩です。温泉が15時からなので、お湯を沸かしてゆっくりとコーヒータイムにします。熱いコーヒーにメンバー持参コーヒーの友を頂いてたら、丁度良い時間になりました。それでは船岡温泉へ向かいましょう。

5分ほどで趣のある砂岡温泉に到着です。いわゆる銭湯なのですが、なんせ大正12年建造で、脱衣所と浴室が国の登録有形文化財という、裸で入るのが畏れ多いほどのお風呂です。でも、脱ぎますけどね。文化財を鑑賞しつつ念願のお風呂で汗を流し、その後は場所を移動して四条でいつものビールで乾杯! 充実した真夏の1日でした。

  

 本日のお時間
花園駅 10:00 -10:15 双ヶ岡登山口 -11:05 一の丘(双ヶ岡) -12:10 衣笠山登山口 -12:45 衣笠山 13:30 -14:30 船岡山 -15:10 船岡温泉

 今日のお風呂       船岡温泉  430円
        泉質: H2O
        効能: 歴史的建築物鑑賞

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