ここの所の寒波で日本海側は大雪でしたが、大阪府内の山とはいえ最高峰とあれば、それなりに雪はあるだろうと期待して、9:00 近鉄御所駅に集合です。「御所」と書いて「ごぜ」と読むこの地は、天皇家縁りの豪族鴨族発祥の地で、京都の上賀茂・下鴨神社の総社である高鴨神社や御陵など由緒ある歴史があり、そのまま「ごしょ」と称しても良い所を京都の「御所」に敬意を払って、あえて「ごぜ」とした・・というお話しを運転中ず〜っとガイドしてくれるタクシーで、登山口のある高天彦神社へ向います。
9:15 高天彦神社到着。境内にはわずかに雪が残り、落ち葉焚きをしている方に伺えば、「1時間半〜2時間くらいで登れますよ、坂キツイですけど」だとか。9:30 身支度をしたら標高約450mの神社から1125mの金剛山へ向けて出発です。鳥居手前の道を行くと高天ヶ滝が正面に見えてきます。小さな小屋の手前に橋が架けてあり、雪が乗って滑りそうな橋を慎重に渡ると、そこからが本格的な登山道になっています。
9:50 早速に急な坂で早々にお着替え休憩です。暑い暑いと汗を拭うメンバーを横目に、最初から薄着のリーダーは「そんなに着てたら、暑いに決まってるやんか!」と涼しい表情。「冬の登山は汗をかかないように」というお達しで1枚・2枚と脱いで仕切り直しです。この辺りの雪は、まだまだアイゼンを使うほどではありません。
いくつか分岐を過ぎ大分雪も多くなってきました。日蔭ではまだ雪が凍っているのか滑りやすくなり、10:20 標高約700m辺りの分岐でアイゼンを着けることにします。1年ぶりのアイゼンで長い紐と格闘していると、上から犬連れの登山者が下りてきます。アイゼン無しでおっかなびっくりの飼い主を尻目に、ワンちゃんの方は軽やかに駆け下り、さすが4本足は安定していますね。
二手に分かれる分岐は上で合流するようですが、右手の道は途中で崩れているようなので、今日はちょっと急ですが左手の道を上がりましょう。エッチラオッチラ、それでもアイゼンのお陰で先程よりは歩き易くなり、10:50 200mほど高度を稼いだ所でちょっと一休み。えっ?休みが多いって?しか〜し、これから先がまぁ、見上げる程の急坂で、足下に見え隠れする丸太から、どうもこの下は段差の激しい階段の様子。ここで休んでおいて良かった♪
11:20 階段が一段落した分岐で休憩です。道標には山頂→500mとあり、後もう少しとホッと一安心。周囲の杉林は、枝という枝、幹という幹に小さなエビの尻尾がビッシリと並んでいます。11:30 ダイヤモンドトレイルと合流しますが、目の前の雪をまとった杉の姿の美しいこと!仰ぎ見れば、大きく広げた雪の枝が青空にくっきりと映えて、もうお見事!の一言です。
右手に進み一の鳥居をくぐって山頂へと向いましょう。人の往来も激しくなり、その間をかいくぐってチビッ子達がソリ遊びをするので、いきなり滑り降りてこられるとちょっとビックリ。仁王杉のある葛木神社の表参道・裏参道の別れ道では、裏街道まっしぐら・・ではなくて、ブナの美林があるという裏参道を選びます。
見晴台のように開けた場所からは霧氷に輝くブナ林、そして白いブナの枝を飛び交うお腹のオレンジも鮮やかなヤマガラが、すぐ間近に見えます。ヤマガラは餌付けをされているらしく、人の手に乗ってエサをついばむほど。更に進むと、トイレやらかまくらやら金剛山錬成会の事務所やら売店やら、とにかくどこもかしこも人、人、子供、人、子供で溢れかえっています。
11:45 とりあえず、お昼の場所を確保しに人の波をかき分けて山頂広場へ。ベンチは当然ながら全部ふさがっているので、真ん中辺りの雪を全員で踏み固めて先ずは更地作りです。持ち寄ったビニールシートを敷いて、さぁ、お昼にしましょう。いつものように冷えた赤ワインが回ってきた後は、いつものように色々なラーメンの香りが漂います。う〜ん、次回は豚汁でも作りましょうか。
楽しいお弁当タイムも長居をしていると、段々寒くなってきました。そろそろ下りることにしましょう。12:45 山頂の標識と時計が並び、登頂時間が確認できる前で写真を撮ったら出発です。
金剛山遊歩道を通り、ロープウェイ山頂駅を経由しますが、ここで膝に違和感を覚えたメンバー1名はロープウェイで下山することに。実はこのメンバーは本日のカメラマンなんですねぇ。
従ってこれより以降、写真はございません。あしからず・・
13:25 ソリ遊びをしているファミリーで一杯のちはや園地でちょっとトイレ休憩。いや〜、金剛山頂って何本も道があり迷路ですね〜、ここに来るまでに結構時間が掛かってしまいました。13:45 伏見峠からダイヤモンドトレイルに入ります。さっきまでの喧騒はどこへやら、静かな森の中で適度にフワフワと柔らかい雪を踏んで歩くのが、とても気持ちの良いルートです。何人かの対向者とすれ違いますが、あとは貸し切り状態でほぼ平坦な道を歩き、14:20 久留野峠の分岐に到着です。右手に折れるとロープウェイ前方面ですが、その前に中葛城山へ寄って行きます。
中葛城山へはダイヤモンドトレイルをそのまま直進しますが、これは直進やありません、直登です。山頂まで延々と階段が続きますが、積雪の分段差がキツくなっていて足が届かへ〜ん!の連続です。下りが恐い・・。とにかく勢いで上がってしまいましょうと、一気に登り、14:35 中葛城山山頂に到着です。五條市の街並みの向こうに見えるのは大峰の山々でしょうか。
14:45 先ほどの階段の下りに備え、アイゼンのチェックをしたら久留野峠に戻りましょう。一段一段慎重に、かつリズミカルにと集中して下りていたら、あ〜ら、5分程でアッという間に峠に着いてしまいました。拍子抜けのままロープウェイ前へと道をとります。この道は以前は丸太の階段があったそうですが、現在は木材運搬の為かなり奥まで広い林道になっています。道に残る雪も大分少なくなってきて、そろそろアイゼンでは歩きにくくなって来ますが、小石の表面が氷におおわれ、何やらロックアイスがゴロゴロしているような場所では、やはりアイゼンがあった方が安心ですね。
15:15 ロープウェイで一足お先に下山したメンバーが待つ、ロープウェイバス停前に到着です。泥落とし用の水道があるのですが、凍っているのか水が出ません。備え付けのブラシで簡単にアイゼンの泥を落としたら、早々にバス停に並びましょう。こちら側から見上げる山肌には殆ど雪の跡が見られませんが、これから続く怒涛の雪山例会のスタートとして、まずまずの雪山歩きでした。
今日のお時間
高天彦神社 9:30 − (休憩1回) − 10:20 イワゴの谷分岐? (アイゼン装着)−(休憩2回)−
11:45 金剛山頂広場 12:45−13:45 伏見峠 −14:20 久留野峠−14:35 中葛城山 14:45−
14:50 久留野峠 − 15:15 ロープウェイ前バス停
今日のお風呂 公共の宿 河内長野荘 食事予約者のみ入浴可 フラれる
(注: 2005年3月13日をもって営業終了)