初秋の霧ヶ峰 八島湿原を巡る

塩尻駅今年の秋のお泊り例会は、以前より希望の多かった霧ケ峰高原です。9月下旬ではありますが、昨今の温暖化で街中は初秋というより晩夏といった感じが続いています。霧ヶ峰地方も季節の割には高温が続いているようですが、幸か不幸か2泊3日の中日は雨の予報。一雨ごとに少しは秋らしくなっていることを期待しましょう。

大阪から霧ヶ峰へは、新幹線で名古屋まで行って中央線しなのに乗り換え。しなので塩尻まで行ってあずさに乗り換え。あずさで上諏訪まで行ってタクシーに乗り換え・・と乗り換えを繰り返します。とはいえ、初日は移動だけなので新大阪9:48発のひかりで、のんびり向かいます。名古屋の乗り換えも無事済ませ、12:53 塩尻駅に到着して、さぁ、あずさへ・・と思ったら、なんと塩尻駅が停電!で、電車が来ません。どうも我々が乗ろうとしている中央線の下りのみ停電のようで、同じあずさの上りや乗って来たしなのは順番に動き出しています。よりによって、あずさの下りだけが最後まで運転見合わせです。

食事駅のアナウンスでは補修員が向かっているという事で、いつ再開されるか分からない様子。ホームの発車案内は30分遅延で止まったままです。上諏訪駅からはタクシーを予約しているのですが、連休中のため一旦キャンセルしてしまうと次の予約が難しいという、非常に厳しい状況に、幹事さんは間に合うかどうかハラハラです。

ようやく運転再開となり約1時間遅れで上諏訪駅に到着しました。本日お泊りのヒュッテは食材の持ち込み可なので、駅前のスーパーで果物などを調達します。タクシーもなんとか時間をずらしてもらい、16時ちょっと前にヒュッテに到着します。チェックインが16時からという事で、玄関のドアは閉まったままですが、隣の売店のドアが開いてたので、中に入って絵はがきや手ぬぐいやら見ている内に、16時になりました。

出発チェックインを済ませ、お部屋に荷物を置いたらテラス席で持参のワインとチーズで軽く食前酒を楽しみます。18時からはお宿の夕食です。ご家族経営のこじんまりとした小屋ですが、煮込みハンバーグやサラダや小鉢など、色々出てきて食前酒の流れから豪華な夕食となりました。明日はお天気サイトを何度見ても雨の予報。午後から少し持ち直すようなので、朝はゆっくり過ごすことにします。部屋にテレビもなく、お風呂から出たらすることもないので9時頃には消灯。霧ヶ峰の夜は更けます。

木道さて、翌朝。案の定雨模様となりました。午後からは雨も上がる予報なので、ゆっくり起きたら朝食づくりです。ヒュッテの朝食はトーストとコーヒーだけなので、昨日買い込んだ大量のフルーツをカットし、更にサラダも作り、お料理上手のメンバーによる美味しいゆで玉子と盛りだくさんのお皿がテーブルに並びます。お腹いっぱいで部屋に戻り、今日歩く予定のルートを確認していて、ふと気付くとどうも予報より早く雨が止んでるようです。慌てて着替えて雨具の準備をしたら、11:15 八島湿原めぐりへ出発です。 

花八島湿原は周回コースがありますが、今日はヒュッテを中心に時計回りに歩くことにします。先ずは湿原を右手に見つつ、とりあえずの目標をビジターセンターにして歩き出します。その前に、ヒュッテの目の前にある御射山神社にお詣りして、これ以上雨が降らないようにお願いしましょう。お詣りが済んだら、左手の木道へ進みます。古い案内図ではこちらの道は雨が降るとぬかるむ・・と書いてありましたが、今は木道が整備されていて快適に歩けます。ただ、濡れているときは滑らないように注意しましょう。

八島ヶ池雨が止んだとはいえ、まだどんよりとした曇り空。眺めはあまり良くありません。低い雲がたれこめて周囲の山々も隠れてしまってます。ただ、雨霧たちこめる湿原もそれはそれで風情があるものです。夏の花は終わり、紅葉になる前の華やかさはない湿原ですが、その分色づいたお花に足が止まります。木道を進むこと約30分、右手に八島ヶ池が見えて来ます。こちらは後で行く事にして、ひとまずビジターセンターへ向かいましょう。

ビジターセンター八島ヶ池への分岐から5分で、「霧ヶ峰湿原」の大きな看板があるちょっとした広場に出て来ます。標識では「八島園地」と表記されているようで、ビジターセンター前まで車で来た人にはここが八島湿原の入口になりますね。ビーナスラインの下をくぐると、ビジターセンターの他に駐車場やトイレ、食堂などが並んでいます。先ずはビジターセンターで八島湿原のお勉強。その後は隣の八島山荘でお昼にします。実は昨日のお夕飯の残りご飯でコッソリおにぎりを作って持って来ているのですが、おにぎり一つだけでは少ないので、こちらで温かいおうどんと一緒に頂きます。

鎌ヶ池身体が温まったら、13:00 さぁ、湿原1周に再び出発です。先ほどの八島園地まで戻ったら、今度は鎌ヶ池方面への道をとります。八島ヶ池の奥に広がる湿原の向こうに本当は車山に連なる峰々が見えるはずなのですが、今日はどんよりとした雲がかかって隠れてますねぇ、残念。ではさらに進みましょう。

20分ほどで鎌ヶ池が見えて来ます。う~ん、どこから眺めても低い灰色の空が広がるばかりです。もう少し先に行くと、きれいなトイレが出て来ました。奥に小屋のような建物がありますね。地図によると奥霧小屋という事ですが、、だいぶ前から営業はしてないようです。ログハウス風でまだしっかりと建っているのにもったいないわぁ。少し広場のようになっているので、ここでちょっと休憩です。お湯を沸かして、熱いコーヒーを淹れましょう。どこかしらからコーヒーの供もザックから出て来て、しばしコーヒータイムです。

奥霧小屋跡ここまでで、大体3分の2周歩いてきました。13:50 では、残り3分の1周に参りましょう。ようやく雲も晴れて遠くの稜線も見えるようになってきました。しばらく林道のような広い道を歩きます。車止めの金網を過ぎると、旧御射山方面と、車山方面へと向かう道の三叉路に出て来ました。ここで御射山方面へ行っても良いのですが、車山方面派へもう少し行ってみましょう。

御射山遺跡すると、5分ほどで御射山遺跡の説明板と石碑の建つ大岩が見えて来ます。この辺り、平安時代から鎌倉時代にかけて諏訪神社下社の神事が盛んに行われていたそうな。神事の他にも、鎌倉時代には関東一円の武者が集って相撲や競馬試合を奉納し、更にそれを見学に来た人の為に桟敷も造られたというから、さしずめ鎌倉武士の大運動会が開かれたという事でしょうか。その桟敷跡も転々と残っているそうですが、まぁ、今日の所は割愛です。

この説明板から延びる緩やかな下り坂の先に、ヒュッテの屋根が見えますね。ではあの屋根を目指して下って行きましょう。14:20 お疲れさまでした。ヒュッテ到着で八島湿原一周の終了です。残念ながら終始曇り空の下でしたが、幸い降られることもなく、霧ヶ峰の名に相応しい雨霧にくすむ湿原も味なものでした。

 本日のお時間
ヒュッテ 11:15 -12:00 ビジターセンター 13:00 -13:30 奥霧小屋跡 13:50 -14:15 御射山遺跡 -14:20 ヒュッテ

 本日のお宿   ヒュッテみさやま

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