前回が大雪の中でのスノーシューだったので、今回は南の暖かい陽だまりハイキング・・を期待して、和歌山は海南駅まで南下します。海南駅からはバスで登山口に向かいましょう。当初は幡川から禅林寺を経由して上がる予定でしたが、一つ手前の薬師谷前で降りて薬師谷を上がって行く事にします。薬師谷前バス停にはコンビニがあってとても便利。
10:00 コンビニの駐車場で身支度を整えたら、とりあえずは禅林寺を目指します。住宅街の中を歩き、左手に禅林寺のまだ新しそうな鐘楼を見ながら、そのまま直進です。道は段々と山へ分け入り、両側には紀州らしく梅やミカンの畑が続きます。
10:30 ミカン畑の奥に、「鏡石自然遊歩道」の小さな案内板がある登山口に到着。ここでちょっと休憩です。暑い人は1枚脱ぎましょう、これから急登が待ってますよぉ。脇にはミカンではなく、どうみてもレモンがたわわに実る木が数本並んでいます。川の音を聞きながら、最初からけっこう急な道を上がって行きます。
2ヶ所ほどロープのある岩場を通り過ぎ、11:00 牡牛と書いてコッテと読む滝を通過。説明板を読むフリをしてこっそり休みます。しばらく行くと二又になり、右は雨の大明神経由、左は別所茶屋跡経由とかかれた案内板が足元に置かれています。今日の予定は往きが大明神、帰りが茶屋跡なので、ここは右の道へ。相変わらずの急坂に「休憩(にしてぇ)!」の声も出ますが、そこは例の「坂の途中で休むのキライやねん」のリーダーですから、尾根に行き着くまで休憩なし!との冷たいお言葉が虚しく返って来るのみ。
11:10 地図上では水場になっている少し小川沿いの平坦な場所で、ようやく休んで良し・・のお許しが出ます。やれやれとザックを下ろして、喉を潤します。
休憩を終えたら、雨の大明神の標識に従って、更に坂を上がって行きます。天気予報では夕方から崩れるとのことですが、何やらパラパラと降って来ました。なんせ行き先が雨の大明神ですから、名前が悪い。それでも樹林帯の道は木々の枝葉に遮られて、雨音の割にはあまり雨粒を感じません。小さな岩というか大きな石がゴロゴロ転がる道は、ちょっと八ヶ岳のよう。石の上を落ち葉が覆っているので、注意しないと石に足をとられそうになります。
11:40 ようやく行く手に光が見えて尾根に出られたと思ったら、何とそこには車道があり、ちょっとした展望広場になっているじゃあ〜りませんか。「雨の森公園 展望台」の大きな看板まであります。な〜んだ、車で来られるのかぁ。ガックリはするものの、お蔭でちゃんとしたトイレがあり、冷える日の山歩きには有り難い施設です。この広場から階段を数段上がった所に、「雨の大明神」が祀られているのですが、目的の鏡石山はこの車道を渡った反対側の道を行くので、大明神様はこの際省略。祟らないでねぇ〜。
道路脇の案内板を確認して、反対側の道から鏡石山を目指しましょう。鏡石山の前に、先ずは熊尾寺山がとりあえずの目的地です。丸太の階段を上がって10分ほどで大野城址との分岐に出ます。先ほどの案内板によれば、大野城址への道は、「海の見える遊歩道」らしいのですが、鏡石山方面は展望は期待出来なさそうです。MTBの轍がうっすらと残る広い道を歩きます。
緩いアップダウンを繰り返しながら、ちょっとしたピークに出れば、さぁ、熊尾寺山か!と期待するのですがその度にハズされます。そろそろお腹も空いてきました。12:10 ひょっとして通り過ぎたか!?と思った矢先、熊尾寺山に到着です。周囲は木々に囲まれな〜んにも見えません。とりあえず、来た証拠に標識の写真を撮ったら、先に進みましょう。
熊尾寺山と鏡石山の標高差は約12mほど。鏡石山が高いのですが、何やら道は下って行くのみ。ということは登り返しが待っているということですかぁ? 空腹感がよけい募ります。幸いアップダウンはそうきつくなく、道も広く歩きやすいので助かります。途中通過する背の高い木立のトンネルは、どうもうめば樫のようです。
12:40 「お休み広場」の標識が倒れている広場に出て来ました。山頂はもうすぐです。広場からちょっと上がると、鏡石の説明板がありその向かいの道から外れた所に、鏡石はあります。山頂に鏡石はないのでご注意を。12:45 説明板から数分で鏡石山山頂です。
山頂からは海南市の街並みの向こうに海が光り、持参の双眼鏡で除くと波頭も確認できます。空気が澄んでれば、遥か彼方に淡路島も見えるそうですが、今日はあいにく霞んで何も見えません。山頂が風が吹き抜けるので、先ほどのお休み広場に戻ってお昼にしましょう。ここもけっこう風がありますが、なんとか避けられそうな場所を見つけて、お弁当タイムです。リーダーのガスが不調で、今日は1台のストーブがフル回転でお湯を沸かします。熱いラーメンをすするも、30分もすると食べる手がかじかんで来る寒さ。13:40 早々に切り上げて出発です。
樹林帯の中は陽がささずに寒く、どこが陽だまりハイクやねん!と文句を言いつつ歩いていると、パッと視界が広がる斜面に出て来ました。ここは陽がさんさんと降り注ぎ、ほんの数メートル歩くだけでもあったか〜い。斜面に並んだ丸太に残る雪を眺めがら、しばし立ち止まって暖かさを満喫します。実はこの先本当はヘアピンカーブをして、直ぐ下のの道に折れないといけなかったんですが、陽だまりに誘われてふらふら〜っと直進してしまいます。しばらく行くと車道に出てしまい、ありゃ、間違えた・・と先ほどの陽だまりに戻ります。
さっき下に見た道に入り、別所茶屋跡へ下りましょう。道幅は広く坂はあくまでも緩やかで快適な下り道。途中今にも崩れそうな丸太橋を恐々渡りますが、後続を振り返るとしっかり下の枯れた川の中を歩いています。それが正解!山は臨機応変、橋は必ずしも渡る物ではないのであります。竹林と雑木林を交互に抜けて、14:30 別所茶屋跡の分岐です。いくつもの標識がありますが次の目的地、陶芸の郷へ道をとります。その内、道脇に焼き釜の残骸のような物が見えると、14:40 その先にギャラリーと書かれた建物と大きなノレンがかかった作業用の建物が現れます。陶芸の郷です。
ギャラリーの外に出た煙突からは、薪が燃える香ばしい匂いが煙と共に漂います。駐車場に簡易トイレが1台あり、これをお借りがてらちょっと休憩です。作業用の建物のテラスからの眺めが素晴らしく、入れ代わり立ち代り楽しませて頂きます。いくつかのアトリエが建ち並ぶ陶芸の郷を後にして、禅林寺へ下りて行きましょう。山道に入ってしばらく行くと、15:15 朝通り過ぎた分岐に出て来ました。これで丁度1周した事になります。まぁ、右と左とでは道の雰囲気が全然ちゃうわぁ。どちらも要所要所に「鏡石自然遊歩道」の標識がありましたが、別所茶屋跡経由の方が、より「遊歩道」的です。
16:00 禅林寺に到着。ここもぼけ封じのお寺です。去年から一体いくつぼけ封じのお寺に参ったことでしょう。これで死ぬまで安泰でしょう・・多分。境内には見事なしだれ梅が咲いています。帰りは幡川からバスに乗る予定でしたが、往きで降りた薬師谷前に戻ってバス停前のコンビニでトイレを借りましょう。16:15 薬師谷前バス停に到着。ただトイレを借りるだけじゃ申し訳ないので、ちょっと飲み物を買ってバスに乗ります。
海南駅でもビールやらコップ酒を買い込むものの、乗った電車は普通の急行。朝の紀州路快速のような向い合せの席ではないので、ナッツをつまみにビールを飲むのはチト恥ずかしい・・でも持ってても仕方ないので飲んでしまおっと。あまり大っぴらに出来ないので急いで飲み干します。途中で降りるメンバーを見送って天王寺に着いたら恒例反省会です。
ぽかぽかの陽だまりハイクを期待していった紀州路ですが、今年の冬はどこも寒い!それでも満開の梅と、たわわに実るミカンやレモンに春の訪れを感じた1日です。
今日のお時間
薬師谷前BS 10:00 −10:30 登山道入口 −10:38 コッテの滝 −11:40 雨の森公園展望台 −12:10 熊尾寺山 −12:45 鏡石山 13:45 −14:30 別所茶屋跡 −14:40 陶芸の郷 −16:00 禅林寺 −16:15 薬師谷前BS
今日のお風呂 湯冷めしそうなのでパス。