六甲の古道
アイスロード

前回の大雨とはうって変わり、梅雨の合間の晴れとなりました。今日歩く道は、これだけ六甲を歩いているのに、しかも明治の時代からあるという由緒ある古道なのに、実はまだ歩いてなかった事が発覚!昔に思いを馳せ、心して歩きましょう。

9:30 六甲ケーブル下駅から旧六甲ドライブウェイを歩きます。表六甲ドライブウェイでも行けますが、あんな交通量の激しい道は危険だし排ガスだらけで、人が歩く道アイスロード登山口ではありません。歩き出して暫くはまだ民家が連なります。一番奥の南側(海側)を一望する瀟洒な豪邸が売りに出されているようです。誰か、買わへん?

左に弁天滝を見て10分ほど歩くと、羊の置物があるドライブウェイ最初の信号がある交差点に差し掛かります。見上げれば六甲大橋。橋の上からの眺めも良さそうですが、運転中によそ見をされては大変と思ったのか、最近ガードレールが高くなったような・・。アイスロードの登山口はこの交差点を真っ直ぐ渡り、更に数分上がったカーブの右手にあります。下から上がる場合はカーブミラーが目印です。

9:45 アイスロード入口の標識がある登山口に到着。木陰でちょっと休憩です。車道歩きが嫌われているのか、あまり人が入らないようで、他の一般コースに比べ何となく荒れ気味です。5分程休憩したら出発しましょう。ドライブウェイの下をくぐるトンネルは、日中なのに薄暗くなんか不気味な感じ。とは言え、そこは六甲。踏み跡不明瞭な所もなく、前ヶ辻の道標に従って、いにしへからの道を上がって行きます。しばらくはドライブウェイと平行しているので、もし道から滑落したら車道に転がり落ちてしまいます。気をつけましょう。

旧道アイスロード10:00 眼下に六甲トンネルの入口が見えたら車道ともお別れ。ようやく静かな山歩きになってきます。かつて氷を積んだ荷車を曳いた牛が歩いていたという、古い石畳の道が時折出て来ます。当時はもっと広かったのでしょうが、結構な坂道を上り下りする牛もさぞかし大変だったことでしょう。モノの本によると、滑落したり病死したりした牛を供養するお地蔵さんが、六甲交番のお隣にあるらしいので、氷運びには牛さんがかなり活躍されていたのですねぇ。

急な坂道ですが、沢沿いの道は涼しく、昨日までの雨で水量が増した沢を渡渉するのもなかなか楽しいものです。増したといっても、飛び石が隠れる程度で、下手に不安定な石を踏むより、子供の水遊びよろしくボチャボチャと沢に入って渡る方が安心です。沢水の傍にはかつて茶屋があったらしく、真水茶屋跡、水呑茶屋跡という案内板が建てられています。10:15 忽然と現れたベンチで一休みしましょう。

横にいくつか堰堤を見ながら山道を上がって行きます。最近出来たような、丸太もどきの階段を上がったり、沢好きにはたまらない遡上コース(赤テープが巻いてあるので多分行けるのでしょう)との分岐を通過したりしながら、歩きます。行く手を見上げると、別荘のような前が辻建物が見えて来ました。そろそろ前が辻でしょうか。どこかで飼われている犬の鳴き声も聞こえてきます。10:55 ちょっと一息入れましょう。

最初の別荘とおぼしき建物が見えて来ました。もう空き家なのかちょっと寂れた感じですが、メインの別荘街からかなり離れているにもかかわらず、このたった1軒の為にちゃんと電柱が立っています。道も舗装はされていますが人ひとり通れる幅で車は入れそうにありません。これだけ離れていると買い物も大変だろうな〜と言いつつ更に上がると、瀟洒なお宅が並ぶメインの別荘街に入ってきます。ある所にはあるんだなぁ。別荘街を抜け、11:20 ドライブウェイに面した前が辻に出て来ました。ちょっと休憩です。

ドライブウェイを渡り、縦走路からシュラインロードへ入ります。11:50 行者堂と思しき祠に到着。ここでお昼をいただく予定でしたが、ちょっと狭いのでもう少し広い場所を探して先に進みます。しばらく歩いても広めの所でしかも木陰・・という理想的な場所が見つかりません。12:10 あまり先に行ってもなんなので、少し幅がある道の脇に並んで腰かけ、お昼です。普通の道沿いなので、草が刈られているワケもなく、そんな所でお弁当を広げるものだから、蚊が一斉に飛んで来ます。早々にお昼を済ませ、唐櫃台駅のお風呂を目指して、下りましょう。

猪鼻小橋裏六甲ドライブウェイを横断して、小さな祠が続くシュラインロードを更に下ります。13:30 茶園谷分岐からちょっと歩いた橋の下に猪ノ鼻滝があり、滝まで下りられないので橋の上でとりあえず写真を1枚撮っておきましょう。ここまで来れば後もう少しでお風呂!・・と思ったのが大違い。東山橋から真っ直ぐ行けば、以前雨の中カレーを作った有野川沿いに有馬口駅まで行きますが、今日は唐櫃台駅へ行くので左方向へ。さぁ、ここからが先が問題です。すれ違う地元の方々に尋ね尋ね歩きますが、なかなか駅に辿り着けません。

後から分かった事ですが、高速の下、これは違うだろうと通り過ぎた、木立の中に入っていく細い道が実は唐櫃台団地への近道だったんですね。六甲は山の中は懇切丁寧な道標が各辻に立てられていますが、いざ街中、特に新興住宅地に入ると駅への標示が何もなく、サ〜ッパリ分かりません。結局団地の外周を大回りして14:20 唐櫃台駅に汗だくで到着。踏切を渡ってお風呂へ直行です。

さて、次回はいよいよ本邦第二位の山、北岳。果たしてこの炎天下の歩きが良いトレーニングになるでしょうか?!

 今日のお時間
9:30 六甲ケーブル下駅 − 9:45 アイスロード登山口 −11:20 前ガ辻 11:25 −11:50 行者堂 −12:10 昼食 12:40
− 13:20 茶園谷分岐 −13:30 猪ノ鼻小橋 −13:50 東山橋 −14:20 唐櫃台駅

 今日のお風呂      鹿乃子温泉 「からとの湯」   600円
          泉質: 単純弱放射能温泉(ラドン温泉)
          効能: 神経痛、リウマチ、冷え性、婦人病、痛風 etc

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