行って納得
行者還岳

前日は1日中雨でしたが、天気予報の「明日は急激に天気は良くなります」のお告げを信じて、薄日の射す早朝の大阪駅に集合です。今回は女性7名に対し、リーダーを含め男性陣はわずか3名。バスの中では3人肩寄せ合って女性パワーから身を守ります。道は空いていて順調に飛ばし、9:00 近鉄大和上市駅で1名を拾い、9:45 大滝ダムの駐車場でトイレ休憩です。本日、この先行者還小屋までトイレはありません。10:20 行者還トンネルに入るとなんと向こガスの中うの出口辺りが真っ白。そうでなくても天気予報とは裏腹に、道中曇ってくるわ、小雨は降るわで意気消沈気味なのに、先の見えないトンネルにちょっと不安と不満がよぎります。

行者還のそんなに長くないトンネルを抜けると、雪国・・ではなく強風とガスだった、さぶぅ〜。こんなお天気なのに、駐車場には既に10台近く停まっています。風邪気味さん1名と、足に不安の1名がバスに残り、10:30 防寒に着込んだ雨具を風にバタバタあおられながら、いまにも雨が降りそうな灰色の空の下、8名で出発です。

最初からいきなり木の根がはびこる急坂の道。約3時間のバス奥駆道旅と寒さで身体がこわばり、一気にふくらはぎに来ます。寒いと思って雨具の下に着た1枚が暑く、20分程上がった所で、衣服調整休憩です。

尾根筋まではこの急登が続くようで、何箇所かロープも下がっていますが、前回(古光山)の斜度45度を思えばらく〜なもん・・のはず。黙々と上がって、11:25 ようやくトンネル西口上分岐、奥駆道に出て来ました。右へ行けば弥山、左が行者還岳です。ここからは快適な尾根歩きのはずが(「〜のはず」が多いなぁ)、まともに強風を受けてか弱い(?)身体が飛ばされそうです。

笹の間を縫うように続く1本道は、お天気ならさぞ気持ち良い稜線でしょうが、今日は見晴らしも悪く、身体を傾けて風を除けながらひたすら歩きます。すれ違う人もほとんどない中、「こんにちは〜」と先頭が通り過ぎた人に最後尾のリーダーが、「おぉっ!」。なんと、こんな所で学生時代の山岳部仲間と再会です。

行者還小屋周囲は相変わらず薄くガスがかかっていますが、木々の間から見透かす遠くの山肌には陽が射し、まさに♪照る山紅葉。エライ違うやん!とっても暖かそうな景色を眺めながら、こちらは寒い尾根上、奥駆道の標識がある場所で、12:00 ちょっと休憩です。先ほどまでの緩やかな笹道と打って変わり、この辺りから岩がゴロゴロとしたいかにも行者道的な雰囲気になってきます。足袋にワラジで歩いたら、さぞ足裏に響くことでしょう。12:30 天川辻の標識を過ぎると間もなく、12:40 立派なログハウス風行者還小屋に到着です。

中は板敷き2部屋があり、1部屋はロフト付き。どちらも毛布が用意され、トイレはもちろん洗い場もついているという、実に立派な小屋です。ここでゆっくり昼食にしたい所ですが、とりあえ行者還岳山頂ずこのまま山頂まで行ってしまいましょう。

梨を2〜3カケ口に放り込んだら、ザックを置いて12:50 山頂へと向います。小屋の横から伸びる道をしばらく行くと、急斜面に木のハシゴが3段ほど続きます。それを越えてシャクナゲの森の中を進むと、13:15 標識代わりに錫杖が立つ行者還岳山頂に到着です。もう少し先に行くと絶壁覗きもあるそうですが、寒いのと空腹であまり興味も湧かず、早々に写真を撮って小屋に戻ります。空きっ腹で行動するのも問題でんな〜。

13:45 小屋に帰着。さぁ、遅くなりましたがお昼にしましょう。2台でお湯を沸かしている内に部屋の温度も上がって来ました。トイレや洗い場へ出るたびに、外の気温の低さが身に沁みますが、下山後川上村の温泉にでも行こうという話もあるので、そろそろ出発しましょう。14:30 小屋の真下から出る大川口への道を下ります。ガイドブックでは上り約2時間とあるので、1時間半もあれば下りられるだろ急斜面の下りうと考えてたのが、甘かった!ここからが本日のハイライト!艱難辛苦の行が始まります。

元々は高圧鉄塔があった為に関電道として踏まれてた道だそうですが、どうも2年程前に鉄塔が全て撤去されてしまい、現在はあまり使われてないようです。昨年の台風禍と思われる倒木や道の崩壊などはそのまま、斜面に架けられている桟橋の木も大丈夫〜?と心配になるほど朽ちていて、リーダーいわく「あと1〜2年で廃道やな〜」。それでもまだ赤テープやリボンは残り、邪魔な倒木の枝は切られています。切り口はまだ新しそうなので、よほど危険と思われる箇所はどなたかが整備してくれているようです。

行者還岳斜めに付けられている道は落ち葉で敷き詰められ、その下に小さな岩が隠れているので、霧で濡れた落ち葉に滑らない様に、不安定な石に足を乗せないようにと、緊張して歩きます。

15:30 細い水流が苔むした岩を流れ落ちる、ちょっとした「白糸の滝」風な場所で、休憩です。1時間ほど続いた緊張の連続からホっと一息解放されますが、まだまだ山奥深く、こんなんで果たして明るい内に大川口まで辿り着けるでしょうか。とりあえずここで、帰りの温泉行きは時間切れと決定されました。

幸い主だった難所は通り越したようで、道幅は少し広くなりますが坂は相変わらず急で、「ここを上りに使うのはシンドイな〜」と名残の紅葉言いつつジグザグに道を下りて行きます。確かに登り始めた行者さんが、引き返したくなる気持ちも分かります。歩いて納得。

そろそろ、どちらさまもだいぶ膝が笑いこけている様で、ツルッ、ズルッと足元が危なくなってきました。少し休んで、笑いをこらえさせましょう。16:20 最後の休憩です。暮れそうで暮れない黄昏時、ようやく落ち着いて周囲を見てみると、いかにも晩秋らしい山の風景が広がっていました。いや〜、そんなん、気付く余裕なかったわぁ〜。もったいない事をしました。

振り返ればつい3時間ほど前に居た、特徴的な行者還岳の頭が見えます。いや〜、あそこから下りて来たんや〜。今回に限らず毎度ですが、下山後に振り返って、「まぁ、あんな高い所によう登るな〜。人間の足はたいしたもんやな〜」、そしてたまには「アホやな・・」と感心する次第です。

植林帯の中を歩いて約30分、16:50 大川口の吊り橋(「3人以上同時に歩かないこと」の但し書き付き)を渡り、留守番のお二人とようやく合流です。登り始めは予定より1時間も早かったのに、到着は予定よりも遅くなっていました。でも、いずれ廃道になるかも知れない道を歩いた事は後々、自慢話のネタになることでしょう。


 今日のお時間
10:30 行者還トンネル西口登山口−(休憩1回)−11:15 トンネル西口上分岐−(休憩1回)−12:40 行者還小屋 12:50 − 13:15 行者還岳−13:45 行者還小屋(昼食) 14:30−(休憩2回)−16:50 大川口


 今日のお風呂       泣く泣く割愛



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