平成19年、最後の「やまゆ会」山行きの朝はあいにくの雨で明けました。近鉄・上ノ太子駅に9:00集合に間に合うように、8:53着予定の橿原神宮行きに乗った所、リーダー以下本日参加の7名が車中で全員集合。皆さま、口々に第一声は「今日ってやっぱり中止じゃなかったんですね」の一言。それもそのはず、昨日から既に雨は降り始めていましたし、午後からは更に荒れ模様になるとの予報が出ていましたので、今日は夕方からの納会だけで、山歩きは中止との連絡が前日入るのではないかというのが大方の予想だったというわけです。
しかし、海外出張から前夜戻られたばかりというのに、「熱心な会員のみなさま」のためにという有り難いリーダーのお気遣いで、本日の山行き決行と相成りました。
9:10 駅を出発。ハイキングマップを確認しながら本日の山、二上山を目指します。二上山は大阪南部からも、また奈良県當麻町方面からも望むことが出来、雄岳、雌岳の二つの丸みを帯びた頂上を持っています。山麓には中将姫伝説で知られる当麻寺や、寒牡丹の石光寺、山頂には大津皇子の墓があるなど、名所旧跡が多い山でもあります。推古天皇の御代に、日本最初の道路として整備された竹内街道を歩きます。処所に石標があり、旧い街道らしい佇まいをみせる古民家も多く見られます。
10:10 竹内街道歴史資料館に到着。この頃は、まだそんなに雨もひどくありませんでしたが、「何も無理して頂上目指さんでも、途中で引き返して温泉へ行っても・・」という意見もあり、折角来たのだからと資料館を見学することになりました。こちらのスタッフの皆さまがまたとても親切で、今日のプランは「ろくわたりの道から鹿谷寺跡を通って二上山を目指す」と話すと、その道はアップダウンがあって結構大変だから、竹内峠を越えた方が良いですよとのアドバイスを頂き、それではそちらへ行きましょうという事になりました。
その前に館長さんから、「竹内街道の歴史」について大変熱心な説明を伺いました。竹内街道は「日本書紀」の推古天皇21年（613年）に「難波より京に至る大道を置く」と記録されたわが国最古の国道ともいえる「大道」に大部分が重なり、その後も栄枯盛衰を繰り返し、堺と大和を結ぶ経済の道として脚光を浴びたり、江戸時代には庶民の宗教の道として意味を持つなど、歴史の中で重要な役割を果たしてきたという事です。
更に縄文石器文化時代に石器として重用されたサヌカイトという石が、二上山で取れたということで、サヌカイトも展示されていました。それやこれやで館長先生の熱いお話はまだまだ止みそうにもなく、仕方なく、「先を急ぎますので・・」と、資料館を後にしました。
降りしきる雨の中を歩く事、約10分、いや5分。先頭を行くリーダーがおもむろに振り返るや「やっぱり止め！今日は温泉に入って帰る！」との一言。会員の皆さまもモチロン異存はなく、それなら時間もたっぷりあることだし、資料館をゆっくり見たいということで、「戻って来ました」とびしょぬれの一団は再度資料館へ。なんと資料館のスタッフの皆さまは温かく迎えて下さった上に、「資料室では飲食禁止ですが、別室に暖房を入れましたのでそちらで休憩して下さい」と更に有り難いご親切、痛み入ります。
資料等をゆっくり拝見した後に、暖かく暖房の効いたお部屋でゆっくりお弁当を頂きます。外では雨がますますひどくなり、風も強くなってきている様子で、「さすが、適切なリーダー判断！」と皆も納得。
お昼ご飯が済んでも、5:00スタートの納会まではまだまだたっぷり半日あるし、それではいつもは時間制限に急かされての慌しいお風呂タイムなので、今日こそは思う存分ゆっくり温泉を楽しみましょうと、太子温泉へ向かいます（実はみんな朝から狙っていた）。辿り着くまでが、傘も真っ直ぐにさせないほどの暴風雨でまた大変。「太子温泉すぐ」と書いてるのになかなか辿り着けません。因みにK女史によると、旧くからの道標の「すぐ」には「もうじき」ではなく、「まっすぐ」という意味だそうで、あ、なるほど・・・。
やっと到着。帰りは駅までの送迎バスを利用することになり、3:40のバスに乗る事になりましたが、たっぷり2時間以上の余裕のお風呂タイムです。折から当日は丁度冬至で、いくつかある湯船では柚子の香りを楽しむ事が出来ました。
露天に入ったり、色々な湯船に入ったり、ジェットバスを利用したりと、なんとか時間を潰そうとしますが、日頃の習慣とは哀しいもので、皆さま長湯は無理と、1時間早いバスで帰路へつくことになりました。納会のみ出席の3人の到着を待って、本日の反省会を含む納会スタート。氷見港からの新鮮なお魚で、美味しいお酒を頂き楽しくこの1年を締めくくりました。
最後に本日の記録のご報告。本日の歩数・・切り上げゴメン（？）で、3000歩でした。みなさん、明日からしっかり歩きましょう！
本日のお時間 計測不能
本日のお風呂 太子温泉 1000円
泉質： 単純温泉（低張性弱アルカリ性低温泉）
効能： リウマチ性疾患、運動器障害、神経麻痺、疲労回復
