火伏せの神様で有名な愛宕山を、よく使われる清滝や水尾からではなく、ちょっと趣向を凝らして裏から歩きます。周山街道から入る愛宕裏街道と呼ばれる道もありますが、今回はもっと使われていないだろう、いわば隠れ参道です。もっともこの道を選んだ本人に曰く、「一番標高差が低くて、歩行時間が短い道だから」だそうで、選択の動機はいささか不純なのでありました。
山陰線・八木駅からタクシー2台に分乗して、登山口のある原バス停へ。登山口の標識は小さいものの、参道を示す愛宕神社の鳥居があるので、それが目印です。9:50 鳥居を背に山道を登っていきます。入口には「愛宕神社まで1:30」と小さな看板が・・。タクシーの運転手さんによると、登山道は山頂付近にある砥石会社の社員さんが4WD車で通勤に使うらしいのですが、今歩いている道はとてもとても車が入れるような幅もありません。その上、道幅一杯に倒木が転がっています。ん〜、道を間違えたのかな〜と思いつつ先に進むと、右から林道が合流して来ます。なんや、これは歩行者用のショートカットの道やったんやねぇ。合流点には、「愛宕神社まで1:20 ガンバ!」の板切れが・・。ガンバ!ってあ〜た、さっきの看板からからまだ10分しか経ってませんやん!どうせ書くならもう少し先で書いておくんなはれ。
10:00 衣服調整の為にちょっと休憩。植林帯の中を行く林道はキツイ傾斜が続き、歩き始めた時の肌寒さなどアッという間になくなります。誰や〜、一番標高差のない道言うたんわ〜!? 10:20 ようやく道が平らになり一息付けたものの、またもや急坂が目の前に現れ、つづら折りの坂道が延々と続きます。
左手にスキー場跡が見えてきたら道もようやく平坦になります。11:00 「神社境内につき・・」の大きな看板前を通過して、11:10 ちょっと一息入れましょう。ここまで来てようやく雪の名残が道の日陰部分に見られますが、他は雪の気配は一切なし。4年前の1月に表参道から上がった時は、途中から雪景色になったのに、白い部分がどこにもない愛宕山の風景に、あらためて暖冬なんだな〜と感じ入ります。
竜ヶ岳への分岐を過ぎると、道が二手に分かれます。特に標識はありませんが、メインはどうも少し下っているようです。 が、先頭は迷わず左へ。あれれ、右じゃないの??と思いながらも行くと、またまた坂を上がり出た所が、巨大アンテナのある愛宕山の山頂でした。そうか、愛宕山の山頂って愛宕神社ではないのね。11:25 アンテナ横のこんもりとした小山の上にある三角点に到着。とりあえず記念写真だけ撮って、神社でお昼にしましょう。
先ほどの分岐まで下りて神社へと向いますが、途中あちこちに「山の中を人間は通行するな。どこまで図に乗るつもりや」の札が下がっています。どうも参道から外れて林の中を勝手に歩く登山者が、ゴミを捨てたり樹木を傷めたりしているようで、神社側は相当お怒りのご様子。「マナーを守れない場合は、参拝者しか入山させない」とまで書かれていて、登山道を廃止する勢いです。景色目的か山菜目的か分かりませんが、持ち主が嫌がることをしてまで山に入ってくる人は、持ち主ばかりでなく単純に山歩きを楽しむ他の登山者にも、ほんと〜にご迷惑な存在です。
愛宕神社は清滝側から上がると、最後に200段近い階段が待ち構えてますが、今回は裏から入るから階段はないわよね〜と考えたのが甘かった!先ほどの分岐からちょっと下り気味に伸びる道はそのまま神社を巻いて、なんとあの階段に出てきました。ガァァ〜〜ン!まぁ、階段の途中に出てきたのが唯一の救い。これも修行と思って、残りの階段を上がりましょう。
11:40 何とか愛宕神社本殿に辿り着きました。お参りを済ましたら下の社務所前にあるテント休憩所でランチタイムです。前もそうでしたが、ここは一歩入ると色々な食べ物の匂いがします。こちらでは、何やら温かそうな鍋物、お隣からはお餅の焦げるこうばしい香りが漂います。う〜ん、ウチらも好評だったカレーうどんに続き、次回はおぜんざいにしてみようかな〜。
いつものワインとカップ麺、そして最近マイブームならぬ、会ブームの寒天麺で身体がほっこりと温まったら、そろそろ下山しましょう。12:45 歩き慣れた清滝への表参道を下り始めます。13:10 水尾の分れを通過して、13:15 七合目でちょっと休憩。表参道の休憩小屋にはどこも必ず時計が掛かっているのが、バス利用者には便利です。
しばし眼下に広がる京都の街並みを眺めて一息ついたら、腰を上げましょう。13:35 五合目でまたもや休憩。いや、あまり早く着いてもバスの時間があるのでね・・と苦しい言い訳。雪のない道はどんどん下れてしまって、時間の潰しようがありません。14:20 かつての愛宕山ケーブル駅跡まで下りてきました。ケーブルと言い、スキー場と言い、愛宕山はなかなかのリゾート地だったんですねぇ。ケーブル駅跡と駐車場の間に工事現場があり、見るとどうも温泉施設が出来るようです。まだ掘削の段階ですが、これは楽しみ。
まさかとは思いつつも持ってきたアイゼンは、案の定ただのお荷物となった2月の愛宕山。来年くる時はもちっと雪があって欲しいものです。ところで、社務所横のトイレはあのままでイイのだろうか???どう見ても下は岩肌でしたけど・・。ご一考をお願いしたいものです、、吹き上げる風でお尻も冷たいし・・。
今日のお時間
原登山口 9:50−(休憩2回)−10:40 スキー場跡− 11:25 愛宕山(三角点)− 11:40 愛宕神社 12:45− 13:10 水尾の分れ− (休憩2回)−14:20 ケーブル駅跡
今日のお風呂 京都タワー大浴場 750円
泉質: H2O(地下水汲み上げ)
効能: ゆったり、さっぱり